米ラスベガスで開催された世界最大級の知的財産(IP)国際見本市「ライセンシング・エキスポ2026」で5月20日、故オジー・オズボーンの妻シャロンと息子ジャックが登壇。オジーのインタラクティブなデジタルアバターを作成する計画について詳細を明らかにした。

このプロジェクトは、米デジタルエンターテインメント企業ハイパーリアルとの提携で実現。同社は、過去にポール・マッカートニーの若返り映像や、故スタン・リーのインタラクティブ・ホログラムを手がけたことでも知られる。

音楽業界誌ビルボードによると、ハイパーリアルは自社の「デジタルDNA」技術により、オジーのアバターは「ファンと会話を交わし、オジーそのもののように動き、話し、反応することができるようになる」と説明。オジーのアバターは今年の夏の終わりごろから、米国と英国のProto Luma端末(米Proto製のほぼ実物大のインタラクティブなタッチスクリーン)に登場し始める予定だ。

ジャックはオジーのアバターについて「これほど正確だなんて、ちょっと怖いくらいだ」とコメント。「コンピュータが存在する限り、彼はデジタル上で自分自身として存在し続ける。テクノロジーは飛躍的な進歩を遂げ、今ではほとんどドラッグ&ドロップで済むほどだ。CM用のテンプレートを撮影して『デジタル・オジー』に何をしてほしいかを指示するだけで映像に組み込める。今ではそれくらい簡単なんだ」と話した。また、家族としてはオジーのデジタル上の肖像が、実在の人物像に忠実であるべきだと強調した。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「「正確すぎて怖いくらい」と息子が驚くほど故オジー・オズボーンのAIアバターの出来はよい。このAIアバターはまず故人で進んでいくと予想していたが、今後は生きているアーティストや芸能人も利用していく。のみならず、AIアバターが歌い、演奏するというのは2021年の拙著「音楽が未来を連れてくる」で私が予想した「アルバムとしてのAI」が登場する先触れになっていくだろう。エジソンの蓄音機発明以来、録音した音の波形を再生する、という基礎技術はSpotifyのようなストリーミングの時代に入っても変わっておらず、それがストリーミングがアーティストにとって収益が低い根本的な原因になっている。それが覆される可能性をAIは持っているというのが私の未来予測で、それはAIブームが起こる前から変わっていない。」