ニューヨーク/ニュージャージー・スタジアム(メットライフ・スタジアム)で7月19日、FIFAワールドカップの決勝戦としては史上初となるハーフタイムショーが開催された。

FIFAは今回、マドンナ、BTS、ジャスティン・ビーバー、シャキーラ、バーナ・ボーイ、グスタボ・ドゥダメル、クリス・マーティン、さらにはマペットたちまでを、わずか11分間のパフォーマンスに詰め込むことに成功。一部の報道では、全ゲストを出演させるためハーフタイムショーが予定時間を超える可能性も示唆されていた。一方、このスーパーボウル風の華やかなショーには、純粋なサッカーファンからの反発もあった。

試合前に行われた閉会式にも、ポスト・マローンやスウェイ・リー、ジェニファー・ハドソン、ロビー・ウィリアムズ、ニコール・シャージンガー、ラウラ・パウジーニといったスターたちが勢ぞろい。スポーツ界の著名人たちも注目する世界的なストリーマー「IShowSpeed」が、同大会応援歌「Champions」を歌唱し幕を開けた。

観客席には、ザ・ウィークエンド、ジェイ・Z、ビヨンセ、ミック・ジャガー、ファレル・ウィリアムズ、ティモシー・シャラメ、カイリー・ジェンナーら数多くのセレブリティが座っていた。また、メキシコのクラウディア・シェインバウム・パルド大統領、マーク・カーニー加首相、ドナルド・トランプ米大統領ら、数多くの政治家や指導者も出席していた。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ワールドカップ決勝で史上初のハーフタイムショーが行われた。批判もあったが、音楽産業の視点で見れば、これは一つの到達点だ。11分の出演者は、そのまま世界の音楽勢力図になっていた。北米のジャスティン・ビーバーとマドンナ、アジアのBTS、ラテンのシャキーラ、そしてアフリカのバーナ・ボーイ。各大陸の代表を並べ、世界中の視聴者が誰かに反応するよう組まれている。とりわけ開催地アメリカは、サッカーへの関心が他地域ほど高くない。試合を観ない層まで振り向かせるには、音楽の力で間口を広げるのは妥当だ。その必然が、この豪華な座組みを生んだ。強いて注文をつけるなら、アフリカ勢を、もう一段主役に近い位置へ置く手もあった。経済的にも音楽的にも、次の大市場を象徴する存在だからだ。世界を取り込む座組みの巧みさと、あと一歩の物足りなさ。その両方が見えた、示唆に富む一夜だった。」