「恐怖のあまり震え上がっている」幹部たちがブリタニー・ブロスキーとカリーム・ラフマに契約を提示し、Huluも7桁の金額を巡る争いに加わったという条件に関するスクープを入手した

YouTubeの経営陣は、Netflixによる自社のプラットフォームからクリエイター引き抜きに「恐怖のあまり震え上がって」おり、どう阻止するかに頭を悩ませている。先にはブルームバーグが、YouTubeがトップクリエイターにコンテンツ独占供給で、数百万ドルを支払うことを提案していると報じた。

ハリウッド業界メディア「The Ankler」が独自に入手した情報によると、YouTubeは現在、ブリタニー・ブロスキーやカリーム・ラフマを含む、約15人のクリエイターにオファーを出している。契約条件はクリエイターごとに異なるが、動画を競合プラットフォームに一定期間投稿させないために、最大で約1,000万ドル(約15億3,600万円)の契約金を提示しているという。

一方、こうしたオファーには、コンテンツを他のプラットフォーム(特にNetflix)に移した場合、そのクリエイターをトップクリエイター向け優先広告プログラムから除外するなど「脅し」の要素も含まれているとされる。

YouTubeは現在、Netflixのみならず、他のストリーミングプラットフォームやタレントエージェンシー、映画スタジオも参加する、クリエイター争奪戦に直面している。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「この報道で見逃せないのは、戦線の広がりである。YouTube対Netflixの一騎打ちと思われた争奪戦に、Huluも7桁ドル(億円規模)の条件で加わり、タレントエージェンシーや映画スタジオまで動いているという。Spotifyも別の入口から参戦済みだ。ビデオポッドキャストの収益化プログラムで動画の作り手を誘い、人気番組の争奪ではNetflixやYouTubeと直接競合する。つまりクリエイターは今や、テレビ・映画のスターと同じ「業界横断の争奪対象」になった。理由は視聴データが物語る。米国のテレビ画面の視聴シェアでYouTubeは首位に立ち、若い世代の日常はクリエイターの動画とともにある。次の加入者を狙うなら、その供給源を押さえるのが早道だ。ハリウッドの大手エージェンシーが人気クリエイターと契約し、映画会社がYouTube出身の監督を起用する流れも加速する。才能の値段が業界の相場で決まる時代。その転換点を、この15億円は象徴している。」