VPN(仮想プライベートネットワーク)などを提供するオランダのサイバーセキュリティ企業サーフシャーク(Surfshark)は8月6日、複数の偽エンゲージメントサービスの価格を調査したレポートを公表した。
調査では、人工的な「いいね!」「シェア」「フォロワー」「再生回数」「コメント」を販売するウェブサイトから価格データを収集。主要ソーシャルメディア(Facebook、Instagram、TikTok、YouTube、X)における偽のエンゲージメントにかかる1,000回/件当たりの平均コストを検証した。
最も手頃なのは「再生回数」で、TikTokの1.40ドル(約223円)からYouTubeの6.70ドルまで幅がある。半面、最も高額だったのは「コメント」で、ランダムな好意的コメントがYouTubeで93ドル、Instagramで104ドル、TikTokで140ドル、Facebookで287ドルだった。
「シェア/リポスト/リツイート」は、TikTokが68ドル。InstagramとFacebookは共に37ドル、Xは27ドル、YouTubeではわずか17ドルとなっている。
「いいね!」は、全てのプラットフォームを通じて10〜25ドル程度。「フォロワー/チャンネル登録者」については、Facebook、TikTok、Instagram、Xでは14〜20ドルだが、YouTubeは78ドルとおよそ4倍に膨らむ。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「SNSの偽の人気を売る闇市場の価格を、セキュリティ企業サーフシャークが調べた。最安は「再生回数」で、1,000回あたりTikTokで1.40ドル(約223円)、YouTubeでも6.70ドル。「いいね」は各SNSで10〜25ドル程度。最も高いのは「コメント」で、Facebookでは1,000件287ドル(約4万5,000円)に達する。この価格差の正体は偽造の難しさだ。機械で水増ししやすい再生数は安く、人間らしさが要るコメントは高い。つまり価格表は、指標の信用度を逆から示している。もう一つ目を引くのが、偽フォロワーは多くのSNSで14〜20ドルなのに、YouTubeの登録者だけ78ドルと約4倍なこと。検出や削除が厳しい場所ほど値が上がる——各社の不正対策の通信簿でもある。缶コーヒー1本で買える数字を実績と信じる商売は、砂の上の取引になりかねない。数字は入口にすぎず、信用は積み上げるしかない——闇市場の安値が逆説的に教えるのは、その古風な結論である。」














