スペインのプロサッカー1部リーグ「ラ・リーガ」は8月6日、フランスにおける新たな放送パートナーにDisney+とDAZNを選定したと発表した。

今年8月15日から2028/29までの3シーズンにわたり、Disney+とDAZNは共同でフランスにおけるラ・リーガの全380試合を同時独占配信する。同リーグには、フランスを代表する多くのトップサッカー選手が所属している。

14年間にわたり同リーグのフランスにおける独占放送権を保持してきたbeIN Sportsに取って代わる形となる。Disney+は、他地域でもラ・リーガの放映権を保有しており、今回フランスが加わったことで、スペイン本国を除く英語圏および西欧の大部分において、Disney+がラ・リーガの主要な配信プラットフォームとなった。

Disney+は過去1年間で欧州の放送局、リーグ、配信事業者との間で15件以上の契約を締結。体系的な欧州展開を進めており、ストリーミング業界のアナリストは、Disney+が従来の米国中心のコンテンツ保管庫から「欧州の『スーパー・アグリゲーター』」に変貌を遂げつつあると分析している。

ディズニーのストリーミング事業の営業利益は前年同期比で2倍以上に増加しており、ジョシュ・ダマロCEOはスポーツが同社のグローバル戦略の中核であると述べている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ディズニーのスポーツ攻勢が止まらない。決算で配信事業の営業利益が前年比2倍超となった直後、フランスでラ・リーガ全380試合の共同独占配信を発表した。ダマロCEOは「スポーツはグローバル戦略の中核」と明言する。なぜ映画の王国がサッカーなのか。答えは視聴の頻度にある。大作映画は年に数本の「行事」だが、リーグ戦は毎週末やってくる「習慣」だ。習慣は解約を防ぎ、広告枠を定期的に生む。Netflixがワールドカップ関連やNFLで沸き、ゲームの新映像公開まで誘致するのも同じ理屈で、配信各社はいま、加入の決め手より「解約させない日常」を奪い合っている。とりわけ欧州で、サッカーは長らくテレビの背骨だった。その背骨ごと配信へ移す今回の契約は、リビングの主役交代を告げる号砲でもある。映画で入って、サッカーで残る——ディズニーの目指す新しい方程式が見えてきた。」