X(旧Twitter)は5月13日、iOS版に新しい「履歴」タブを追加。「ブックマーク」「いいね」といったユーザーのお気に入りコンテンツや、過去に閲覧した動画・記事を一カ所にまとめて簡単にアクセスできるようにすることで、より一層「後で見る」アプリとしての機能を強化している。

TechCrunchは、同機能の追加により、Xはウェブブラウザのような使い心地に近づいたと指摘。Xの記事機能(280文字を超える長文コンテンツの共有)の利用拡大にもつながる可能性があるとみている。Xのユーザーは、スクロールしながら見つけた記事を保存し、アプリ内で自分専用のニュースリーダーを作り上げている。

今回のアップデートは、アルゴリズムの変更やAIを活用した体験の普及により、ウェブパブリッシャーがFacebookやGoogleといったプラットフォームからの流入トラフィックの減少に直面している中で行われた。Xは、この変化を好機と捉え、配信・発見機能が組み込まれた自社プラットフォーム上で、より多くのパブリッシャーやクリエイターが直接コンテンツを執筆するよう促す狙いだ。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Xの「履歴」タブは、単なる利便機能の追加ではなく、長文コンテンツを軸にした執筆プラットフォーム化への布石として読める。同社はすでに「Articles」機能(280字を超える長文投稿)を展開しており、今回の機能拡張で「保存→再閲覧→他ユーザーへの共有」というニュースレター的な読まれ方を後押しする設計になっている。

一方、個人発信プラットフォームのSubstackは世界で500万件を突破し、評価額11億ドル(約1,730億円)、トップ50人超が年商100万ドル(約1億5,700万円)超を稼ぐ規模に育った。MediumやLinkedIn記事、Noteなど、書き手と読み手をつなぐ場が急増している。XもまたTwitter時代の「短文SNS」から「書く人と読む人のプラットフォーム」へと、自らを再定義し始めた。マイクロブログから始まった旅は、また別の章に入っていく。」