アマゾン・ドット・コムは10月29日、2026年第3四半期(7〜9月)の決算を発表。売上高が市場予想を下回り、広告収入の伸びが鈍化したことを受け、株価は下落した。一方、アンディ・ジャシーCEOは決算説明会で、明るい材料として、Prime Videoが単独で黒字化していることを挙げた。米エンターテインメント業界誌バラエティーなどが伝えた。
ジャシーCEOはPrime Videoが「数百億ドル規模の年間売上高を見込む重要な事業として台頭し、現在では単独で黒字化している」とコメント。同社の映画スタジオであるAmazon MGMスタジオは、『プロジェクト・ヘイル・メアリー』などのヒット作に支えられ、年初からの世界興行収入が12億ドル(約1,902億円)を超えたと明らかにした。
第3四半期の動画および音楽関連費用の総額は59億ドルと前年同期比で7%増加。1〜9月期におけるコンテンツ支出は20%増の188億ドルだった。
『リーチャー 〜正義のアウトロー〜』のシーズン4は、配信開始から28日間で6,600万人の視聴者を集め、『サーズデイナイトフットボール』のようなスポーツも重要なけん引役となっている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「この発言の驚きは、Prime Videoの生い立ちを知ると分かる。もともと同サービスは、配送特典Primeの解約を防ぐための「おまけ」だった。ベゾス氏はかつて「ゴールデングローブ賞を獲れば靴がもっと売れる」と語り、映像は本業のECへの客寄せであり、単体の採算は問わないというのが公式の立場だった。その位置づけのまま20年近く走ってきた事業について、ジャシーCEOが「数百億ドル規模の年間売上を見込み、単独で黒字化している」と明言したのだ。おまけが、親の仕送りなしで食べていける一人前の事業になったという宣言である。世界の配信サービスで単独黒字を達成しているのはNetflixなどごく一握りで、ディズニーですら最近ようやく到達した難所だ。広告、スポーツ中継、劇場映画と収益の柱を重ねた複線経営が実を結んだ形で、「配信は儲からない」という業界の通説が、また一つ崩れたことになる。」














