Amazon MGMスタジオ・ジャパンの責任者を務めるバディ・マリーニ氏は10月28日、東京国際映画祭(TIFF)併催のコンテンツマーケット「TIFFCOM」のセッションの中で、自社コンテンツの品質をグローバル水準に引き上げるため、投資額を倍増させる方針を明らかにした。米エンターテインメント業界誌バラエティーなどが伝えた。
マリーニ氏は、Amazon MGMスタジオ全体、および日本事業における基本的な戦略は「グローバル市場への拡大」だと説明。視聴者全てにリーチするため、ジャンルを問わず、あらゆる種類のコンテンツを扱っていると述べた。また、自社サービスはグローバルなものであるため、視聴者はどこの国のコンテンツかあまり関心を持たず、単に「面白いなら面白い」と考えるだけだと主張。こうした背景から、投資額を倍増させることを決めたと話した。
3月に現職に就いたマリーニ氏は、同スタジオの日本オリジナル作品(映画、シリーズ、アニメ)の製作を統括。同氏は以前、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー・ジャパンのマネージング・ディレクターやHuluジャパンのCEOを務めたほか、英語のマンガ配信アプリ「Mangamo」を設立した人物だ。
同スタジオの今後のプロジェクトには、ベストセラー小説を実写化した『薬屋のひとりごと』、大人気漫画を実写化した『ブレス』などがある。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「注目したいのは、投資倍増を語った人物の経歴だ。バディ・マリーニ氏はHuluジャパンのCEO、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー・ジャパンのトップを歴任し、自ら英語圏向けマンガアプリ「Mangamo」を創業した、日本コンテンツ漬けのキャリアの持ち主。ハリウッドから落下傘で来た幹部ではなく、日本の製作現場と原作ビジネスの機微を知る人物に、映画・シリーズ・アニメの製作統括と倍増した予算を委ねたことになる。Amazon MGMは『フォールアウト』のような原作IPの大型実写化を世界ヒットさせてきたスタジオで、日本でも『薬屋のひとりごと』『ブレス』と、強い原作の実写化から入る戦略が鮮明だ。漫画・小説という日本の資源を、世界基準の製作費と品質で仕上げる。原作大国と配信資本の協業が、この人事でいっそう動き出すとみている。」














