Instagramは、YouTubeのテレビ視聴時間や広告収入だけでなく、その「タレント」も狙っている。Instagramは、新たに発表した最大90分の横向き動画「フィーチャーズ」に動画を投稿してもらうため、一部のYouTuberに対し5万〜50万ドル(約790万〜7,900万円)の報酬を提示している。Instagram広報担当者の話を元に、Business Insiderが10月30日伝えた。
支払い条件など契約の詳細は明かされていない。ただ、同様にYouTubeクリエイターの争奪に動いているNetflix(およびディズニー)とは異なり、Instagramはクリエイターに独占契約を迫ってはおらず、YouTubeにアップロードした同日に、その長編動画を「フィーチャーズ」として投稿するよう求めているだけという。
カリーム・ラハマやノア・ベックら著名デジタルクリエイターのマネジメントを手がけるアンダースコア・タレントの共同創業者兼共同CEOであるレザ・イザド氏は、こうした契約はYouTuberにとって「エキサイティングな機会」だとコメント。報酬も魅力だが、クリエイターのコンテンツが注目を集めるチャンスであり、ショート動画とは異なり、長編コンテンツはそれほど多くないと指摘した。
Instagramは、ロングフォームのクリエイター向けの長期的な収益化モデルについても検討していると明らかにしている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「90分の長尺動画と、それを作れるYouTuberの争奪。Instagramの新施策「フィーチャーズ」への報酬5万〜50万ドル(約790万〜7,900万円)は、この二つがいま広告ビジネスの生命線であることを物語る。写真共有の帝国として築かれ、TikTokの台頭で短尺リールへ大きく舵を切ったInstagramが、なぜ今度は90分なのか。答えはテレビだ。米国では視聴者争奪の主戦場がスマホの画面からリビングのテレビへ移りつつあり、その戦いを制したYouTubeはテレビ画面の視聴シェアで首位を走り、広告収入の3分の1以上をリビング視聴が稼ぐ。ソファで観る長尺には、短尺より長い滞在時間と多くの広告枠があり、Instagramもテレビ向けアプリの整備を進めている。ただ、器を作っても中身がない。長尺を作り切る企画力を持つ人材はYouTubeに集中しており、だから札束で「同日投稿」を頼む形になった。写真から短尺、短尺から長尺へ。帝国の改装は、視聴者の居場所を追いかけ続けている。」














