アニメライセンスプラットフォーム「AniBiz.com」を運営する米新興企業Nakamaは10月27日、日本の大手アニメライセンス事業者3社(TBSグループ、東映アニメーション、テレビ東京ホールディングス)から計600万ドルの戦略的出資を受けたと発表した。

AniBizは、Crunchyrollの創業者と元幹部により7月に設立。Nakamaによると、AniBizは、世界のアニメ業界向けに構築された初のBtoB専用マーケットプレイスで、世界中のバイヤーがアニメのIPにアクセスし、アニメの権利者とつながることができる、一元化された安全な環境を提供している。

同サイトには現在、30社以上のアニメ権利者が参加。これには、DMM.com、dアニメストア、エイベックス・ピクチャーズ、サイバーエージェント、電通アニメソリューションズ、博報堂DYミュージック&ピクチャーズ、ポニーキャニオン、タカラトミー、テレビ朝日などが含まれる。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「仕掛け人の顔ぶれが示唆的だ。AniBizを立ち上げたのは、海賊版サイトから出発して世界最大の正規アニメ配信に育ったCrunchyrollの創業者と元幹部たち。彼らは「海外のファンに観せる仕組み」を作った人々であり、その次の課題として「海外の事業者が権利を買う仕組み」を選んだことになる。実際、アニメの世界人気に対して権利取引の実務は、見本市と相対交渉という昔ながらのやり方のままで、ここが産業のボトルネックだった。注目すべきは出資者と参加者の広がりで、TBS・東映アニメ・テレ東の3社が計600万ドル(約9億4,000万円)を出し、プラットフォームには競合関係にあるはずの30社超が相乗りした。各社の期待は明快だ。自前で海外営業網を持たずとも、新興国の配信社やゲーム・グッズ事業者まで買い手の裾野を広げられる。業界共通のインフラには競争より協調が得だという判断であり、日本のコンテンツ輸出の次の段階を感じさせる。」