ラスベガスに総工費23億ドルの球体型アリーナ「スフィア(Sphere)」を所有する米スフィア・エンターテインメントは6月16日、1975年に公開されカルト的な人気を集めたミュージカル映画『ロッキー・ホラー・ショー』の没入型コンテンツの制作を発表した。2027年の公開を予定している。
スフィアのオリジナル没入型コンテンツシリーズ「スフィア・エクスペリエンス」の一環。昨年8月に初演となった同シリーズの『オズの魔法使い』は、チケット累計300万枚超を売り上げ、興行収入4億ドル(約644億円)以上を記録している。
映画とどの程度異なるのかは明らかにされておらず、同社は「自社の最先端技術を活用し、1975年に公開され、多くの人々に愛されたオリジナル映画をさらに魅力ある作品へと磨き上げる」と述べるにとどめている。『ロッキー・ホラー・ショー』の物語には観客参加型の要素があり、こうした部分の演出も注目される。
『オズの魔法使い』の場合は、プロデューサーとAIの専門家から成るチームが「スフィア」独自の画面サイズと画質に合わせて、まったく新しいバージョンとして制作された。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ラスベガスの球体型アリーナ「スフィア」が、往年の名作映画を最先端技術で蘇らせる新しいビジネスを軌道に乗せつつある。今回発表された『ロッキー・ホラー・ショー』(1975年のカルト的ミュージカル映画)は、昨年の『オズの魔法使い』に続く第2弾だ。その『オズ』は、AIの専門家チームがスフィア独自の巨大画面・高画質に合わせて全編を作り直し、チケット累計300万枚超、興行収入4億ドル(約644億円)を稼ぎ出した。
過去の名作を、最新技術で「再上映」ではなく「再構築」して新たな興行収入を生む——この方程式が確立されつつある。映画ライブラリは配信で消費されるだけでなく、唯一無二の体験へと作り替える資産にもなる。眠っていた名画が、技術の力で再び収益を生む時代に入ったことが読み取れる。」














