NetflixやDisney+などが、短編コンテンツなどソーシャルメディアで馴染みある形式を採用している。こうした試みからは、単に「次のTikTok」を目指す競争というよりも、ストリーミングの進化がより複雑なものであることがうかがえる。マーケティング・メディア業界メディア「The Drum」が報じた。
こうした状況を見て、ストリーミングがますますソーシャルビデオに似てきていると結論づける声もあるが、ストリーミングメディア・アナリストのダン・レイバーン氏は「Netflixの共同CEOは『YouTubeをまねようとするのは愚かなことだ』と述べている」と一蹴。Netflixが現在行っている試みを、視聴習慣を変えるための新たな試みだと捉えている。
テクノロジー・メディア・通信(TMT)アナリストのパオロ・ペスカトーレ氏は「競争はもはや、単に誰が最も多くの加入者を抱えているかというだけでなく、誰がユーザーの娯楽時間の最大シェアを獲得できるかという点にシフトしている」と指摘。NetflixやDisney+は互いだけでなく、YouTube、TikTok、Instagram、ゲーム、人々の注目を奪い合うあらゆるものと競い合っているのだと主張した。
同氏は、出版社やクリエイターによる番組は、長編作品の公開の合間に、視聴者が再びストリーミングサービスを利用するきっかけとなると説明。また、視聴者や広告主の獲得にもつながると述べた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「NetflixやDisney+が短編の縦型フィードを取り入れる動きを、「配信のTikTok化」と呼ぶのは早計かもしれない。アナリストのレイバーン氏は、Netflix共同CEOの「YouTubeをまねようとするのは愚かだ」という言葉を引き、これらは視聴習慣を変えるための試みだと指摘する。つまり、借りているのは「形式」であって、「事業」ではない。TikTokの本体は、無数の素人が投稿し、アルゴリズムが選別する仕組みにある。Netflixが入れたのは、縦スワイプという指の作法だ。フィードに流れるのは自社作品の切り抜きや、プロが作った番組であり、目的は次に観る長編への案内にある。いわば、百貨店が入口にコンビニ風の棚を置いたようなもので、店の正体は変わらない。SNSに育てられた指の習慣に、入口だけ合わせる。形式の借用と事業の模倣を区別した方が、各社の打ち手を読めるようになる気がする。」














