任天堂は2026年5月19日、スマートフォン向け新作ゲーム『Pictonico!(ピクトニコ!)』を発表した。配信開始は5月28日を予定している。
本作は、スマートフォンのカメラ機能を徹底的に活用したゲーム集だ。ユーザーがカメラで友達の顔や身の回りの風景を撮影すると、その画像がゲーム内にシームレスに取り込まれ、シュールなミニゲームの舞台へと変貌する。収録されるミニゲームは全80種類に及び、「上司にご飯を食べさせて!」など、日常の人間関係をコミカルにイジる任天堂らしいタイトルが並ぶ。
ニンテンドーDSiで配信された『うつすメイドインワリオ』や、ニンテンドー3DS内蔵の『顔シューティング』の精神的系譜とも言える本作は、一部を無料で体験でき、全要素のアンロックにはアプリ内でのパック購入が必要となるマネタイズモデルを採用した。
スマホのカメラを遊び場に換える「任天堂流」技術ハック
かつてニンテンドーDSiで顔写真をゲームパーツ化したように、任天堂の本質は「既存のテクノロジーを全く異なる視点で玩具へと昇華させる」点にある。本来は記録や自己表現のツールであるカメラを、身近な人間関係をコンテンツ化するシステムとして再定義し、「撮って即笑える」純度の高いUGC体験へと落とし込んでいる。
「身内ネタ」が最強のゲームコンテンツになる
ゲームサイクルは「メイド イン ワリオ」譲りの5秒で終わる瞬間消費型だが、素材が開発者からの提供ではなく、ユーザーの日常からリアルタイムに生成される点が決定的に異なる。撮影された実在の人物をそのまま使うこの手法は、マリオなどの自社IPに頼るのではなく、身内ネタそのものを最強のIPとして組み込むアプローチだ。他人の日常を消費するSNSとは対照的に、自分たちの日常をその場でエンタメ化する、敷居の低いコミュニケーションツールとして機能する。
ショート動画世代に刺さる、限界をアイデアで超える次世代エンタメ
任天堂はこれまで、収益性の高いガチャ型から累計ダウンロード数が1億を超えるマス向けまで、多彩なモバイルゲームを展開してきた。その根底には、自社ハードへ誘う広告パンフレットとしての役割がある。本作がガチャではなくクリーンなパック購入型を採用したのも、その戦略の延長だと言える。
ショート動画との相性の良さを含めて、『Pictonico!』は複数人で集まった際の定番ツールとして瞬間的に大爆発するポテンシャルを秘めている。アイデア次第でどこまでも面白い遊びは作れるという任天堂の証明は、これからのゲームシーンをさらに熱くさせる注目の一手だ。














