ローランドとAIオーディオ技術開発のNeutoneは、AIを活用したニューラル・サンプリング・エフェクト「Project LYDIA(プロジェクト・リディア)」のフェーズ2を発表した。2026年5月7日〜9日にドイツ・ベルリンで開催された「Superbooth Berlin」にて初公開された。

「Project LYDIA」は、ローランドの研究開発部門Roland Future Design LabとNeutoneの協業による実験プロジェクトで、2025年11月にテクノロジー・プレビュー版として発表。今回のフェーズ2は、ミュージシャン・開発者・ライブパフォーマーから数カ月にわたり収集したフィードバックをもとに改良したもので、スタンドアロンとしてのパフォーマンスに対応するオーディオ・エフェクトにより近づいた内容となっている。

主な強化点は、ラズベリーパイ5の組み込みとスタンドアロンUSB MIDIコントローラーとしての動作への対応、外部USBオーディオ・インターフェースを不要とするオーディオ入出力設計、LCDディスプレイの搭載、ユーザー・メモリー機能の搭載、MIDI接続への対応など。

今後は2026年6月初旬に日本で開催予定のAudio Developers Conference Japanなどのイベントでも紹介される予定。

ローランド Roland Future Design Lab部長 ポール・マッケイブ 氏 コメント

プロジェクト初期段階からのプロフェッショナルなオーディオ技術者や、世界中のミュージシャンからの大きな反響を通じて、「Project LYDIA」が確かな共感を得ていると確信しました。彼らとのコミュニケーションが今回のフェーズ2を形作るベースとなり、同時に我々のチームによる新たな提案も盛り込まれています。

「Project LYDIA」は、AIを音楽制作の代替とするのではなく、拡張し、コントロールのためのツールとして位置づけています。これにより、演奏者はニューラルモデルと、直感的かつ物理的に、そして音楽的に表現豊かな方法で対話することが可能になります。また、なじみ深いエフェクトペダルの形を採用することで、多くのミュージシャンが信頼しているワークフローへAI処理を組み込み、従来はコンピューター画面中心で抽象的とされがちだった技術に「触覚的な操作感」と「透明性」をもたらしています。こうしたフィードバックにもとづく開発アプローチは、ローランドとユニバーサル ミュージック グループが共同で推進している取り組み「AI for Music」にて提唱される、音楽制作における「AIによる音楽創造のための原則」にも合致しています。