Twitter(現X)の共同創業者で元CEOのジャック・ドーシー氏が、新アプリ「Divine」をリリースした。かつて人気を集めたTwitter傘下の6秒ループ動画SNS「Vine」のバックアップデータから復元された約50万本の動画にアクセスできるほか、新規投稿も可能だ。

ただし、投稿するコンテンツは6秒以内で、かつ人間によって制作されたものでなければならない。Divineではユーザーに対し、アプリ内で直接動画を録画するか、アップロードした動画がどのように作成されたかをC2PA(業界標準規格)を用いて検証することを求めている。

2010年代前半に若者を中心に人気を集め、ショート動画アプリの先駆けとなったVineだが、親会社の広告収益の伸び悩みを背景に、2017年にサービスを終了。Divineは、ドーシー氏が2025年に設立した非営利団体「and Other Stuff」から資金提供を受けて開発された。

Divineに収益モデルはないが、開発者は同プラットフォームを通じて、デジタルクリエイターが自身のオンライン上の存在感に対する主導権をある程度取り戻し、ブランドとの提携などの収益化につながる可能性があるとみている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Twitter(現X)の共同創業者・元CEOであるジャック・ドーシー氏がリリースした「Divine」は、2017年に終了した6秒ループ動画SNS「Vine」のバックアップデータから約50万本を復元しつつ、新規投稿には「6秒以内」かつ「人間制作」を条件として課す——ノスタルジーと最先端認証技術の組み合わせという、興味深いプロダクト設計だ。

「人間制作」の証明には、アプリ内直接録画またはC2PA(コンテンツの来歴・改変履歴を記録する業界標準規格)を用いる。AI生成コンテンツがプラットフォーム新規投稿の3〜4割を占める時代(Podcast Indexで39%、Deezerで44%)、「人間が作ったことを保証する場」というポジショニングは、AIスロップ氾濫への明確なアンチテーゼとなる。

SNS時代を作った当人による、AIネイティブ時代の「人間専用SNS」という逆張りが、ショート動画文化の次の局面を試す材料となりそうだ。」