YouTubeは、YouTubeアナリティクスに新指標「Views(Co-Viewed)/再生回数(共同視聴)」を追加した。複数の人が1台のテレビ画面で一緒にYouTubeコンテンツを視聴している場合を「推定」するものだ。
これまでテレビ端末での再生は全て1回の視聴としてカウントされていたが、共同視聴では、3人家族が一緒にテレビで視聴している場合、3人それぞれを別々の人としてカウントする。ただ、推定方法は明らかにされていない。
YouTubeは、新指標を「ブランドとの契約交渉において、クリエイターのコンテンツがテレビで及ぼす全体的な影響力や価値を示すために活用できる」と説明。8月に長編動画の公開再生回数を再生開始直後にカウントするよう変更したときと同様、スポンサー契約で有効活用するよう提案している。
しかし、YouTubeの新しい公開再生回数は、実際の視聴者数を40%過大に報告しており、ブランドの過剰支払いにつながっているとのデータもある。これら最近の変更が、YouTubeの指標に対するブランドからの信頼失墜をもたらし、クリエイターとの提携を避ける原因になることも懸念される。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「YouTubeはいま、米国のテレビ画面の視聴シェアで首位に立つ、事実上の最大のテレビ局である。その同社が、テレビの前に何人いるかを推計する新指標「共同視聴」をアナリティクスに加えた。家族3人で観れば3人と数える。従来のテレビ放送が視聴率調査で「世帯の中の人数」を測ってきたのと同じ発想で、テレビ局化したYouTubeに、いわば自前の視聴率が備わった格好だ。理屈は通っている。リビングの大画面で家族が観る時代、端末1台を1人と数えれば実態より少なく見える。だが課題は、その測り方にある。従来の視聴率が第三者の調査会社による外部測定なのに対し、YouTubeの共同視聴は推計方法も明かされない自己申告の数字だ。しかもブランドとの契約交渉に使えると自ら勧める。審判と選手を兼ねる構図である。テレビの座を得た以上、数字にはテレビ並みの検証が求められていく。最大の放送局の次の宿題は、測定の信頼づくりのようだ。」














