任天堂は9月9日、公式サイトで「ゼルダの伝説40周年」に関する取り組みをまとめた記事を公開した。前日8日に配信した特別番組「ゼルダの伝説40周年 Direct 2026.9.8」で発表された内容を整理したものだ。
『ゼルダの伝説』の第1作は、1986年2月21日にファミリーコンピュータ ディスクシステム用ソフトとして発売された。今年で生誕40周年を迎えることもあり、任天堂は2026年から2027年にかけてを「ゼルダの伝説40周年」と位置づけ、複数の施策を同時に走らせる。
中核は実写映画とリメイク
本事例で最も注目されているのは実写映画だ。タイトルは『ゼルダの伝説』に決定し、2027年4月30日に全世界で劇場公開される。40年かけて積み重ねられた物語やアイデアをもとにした独自のストーリーになるという。
監督はウェス・ボール、プロデューサーは宮本茂とアヴィ・アラドが共同で務め、製作費の50%以上を任天堂が出資する。配給はソニー・ピクチャーズ エンタテインメントだ。マリオがアニメでファミリー層に届いたのに対し、ゼルダは実写のファンタジー大作という別の回路を選んだ。
もう一つの柱が、Nintendo Switch 2用ソフト『ゼルダの伝説 時のオカリナ』である。11月5日発売で、価格はパッケージ版が8980円、ダウンロード版が7980円。10月29日には「ゼルダの伝説 40周年 アニバーサリーエディション」と銘打った特別デザインのSwitch 2本体(6万2980円・ソフト非同梱)やProコントローラーも登場する。
原作は1998年にNINTENDO 64で発売された作品で、3Dアクションアドベンチャーの基本文法を確立させた。今回のリメイクではグラフィックが一新されたほか、ジャンプ操作の追加やキャラクターのフルボイス化、鼻歌や実物の楽器に合わせてリンクがオカリナを吹く機能などが加わる。この一本が選ばれた事実自体が、40周年の性格をよく表している。
ゲームの外側にも施策が広がる
そして発表はソフトにとどまらない。2027年1月23日の東京公演を皮切りに、全国5都市で計6公演の「ゼルダの伝説40周年コンサート」が開催される。京都府宇治市のニンテンドーミュージアムでは9月9日から特別デザインの入館証とシリーズの歩みをたどる「ヒストリーボード」が導入され、11月5日には40周年を特集した公式書籍も発売される。
この秋には館内に「スーパーファミリーレストラン」も開業する予定だ。加えてグッズ展開と、歴代作品を発売日順にたどる「ヒストリー」、ハイラルの歴史を読む「クロニクル」を備えた特設サイトも公開された。
「マリオ40周年」と同じ設計図
これだけの施策が並ぶ背景には、「IPに触れる人口を広げる」という任天堂の基本方針がある。1年前の2025年9月に始まった「スーパーマリオブラザーズ40周年」では特設サイトの公開をはじめ、ミュージアムでの特別展示と入館証、記念書籍、旧作の移植、映画、グッズという構成が今回のゼルダとほぼ重なる。周年企画が一度限りの企画ではなく、再現可能な型として社内に定着したとみてよいだろう。
40周年の中心に据えられた映画『ザ・スーパーマリオギャラクシー・ムービー』は、2026年4月の公開から約2か月で全世界興行収入10億ドルを突破した。ゲーム専用機の外側で新しい客層に届く経路を、任天堂はすでに手にしている。
ゼルダ40周年は11月の新生『時のオカリナ』、2027年1月のコンサート、同年4月の映画公開と、2〜3か月おきに山場が置かれている。2026年から2027年へとまたぐ長い仕掛けがついに動き出した。














