Netflixは9月3日、英国で新料金体系を適用した。前回の料金改正は2月。最安プランの月額料金を3分の1引き上げたことで、最上位プランとの価格差が縮まった。ハリウッド業界誌「デッドライン」などが伝えた。
今回の価格改定について、Netflixは「弊社の幅広いエンターテインメントコンテンツの充実とサービスの質の向上を反映したもの」と説明。Netflixは英国で1,800万人以上の加入者を抱えている。
広告付きスタンダードプランは33.4%上昇し、5.99ポンドから7.99ポンド(約1,663円)に値上げ。広告なしスタンダードは、7.7%増(1ポンド増)の13.99ポンド、プレミアムは10.5%増(2ポンド増)の20.99ポンドとなった。
近年は、世界的に「ストリームフレーション(ストリーミングのインフレ)が指摘されている。米エンタメ誌「ザ・ハリウッド・リポーター(THR)」によると、米国では過去12カ月で、動画ストリーミングサービスの利用料は11.8%上昇。インフレ率(2019年以降の年平均3.84%)の3倍のペースで伸びており、ケーブルテレビ・衛生放送の3.9%増も大きく上回っている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Netflixが英国で値上げした。目を引くのは上げ幅の配分だ。最上位プレミアムが10.5%増、広告なしスタンダードが7.7%増なのに対し、最安の広告付きプランは33.4%増と、突出して大きい。安い入口ほど大きく上がったのである。ここには広告付きプランの位置づけの変化が読める。導入当初、広告付きは解約防止と新規獲得のための撒き餌で、採算度外視の安さが売りだった。だが広告事業が育ち、視聴者一人あたりの広告収入と会費の合計が読めるようになった今、入口の値札も「実力価格」へ寄せられていく。日本では広告つきスタンダードが月890円と、なお世界的に見て割安な水準にある。ただ、英国の改定は「広告付きは据え置く」という不文律の終わりを示すもので、日本の料金も中期的には見直しの射程に入ると見るのが自然だろう。円安下で日本だけ安いままの構図が続くのか。次の改定の配分に、各社の日本市場の位置づけが表れる。」














