コンサルティング会社インターブランドは10月28日、世界のブランド価値評価ランキング「ベスト・グローバル・ブランド」の2026年版を公表。エンターテインメント業界は、自動車業界を抜き、テクノロジー業界に次ぐ、世界で2番目にブランド価値の⾼いセクターとなった。

同ランキングは、グローバルに事業展開を行うブランドを対象に、そのブランドが持つ価値を金額に換算して順位づけしたもの。エンタメ企業のブランド総価値は前年比12.4%増の3,325億ドルに達した。

中でも、23位にランクインしたNetflixのブランド価値は22%増加しており、インターブランドは「ライブエンタメ、スポーツ、広告分野への進出が反映された」と分析している。トップ10に入ったエンタメブランドは、Instagram(7位)とYouTube(10位)のみで、ディズニーは21位、ソニーは35位、Spotifyは39位だった。インターブランドによると、各社はコンテンツプラットフォームという本来の役割を超え、消費者の行動を形作る企業へと変貌を遂げている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「象徴的な交代劇だ。ブランド価値の世界ランキングで、エンタメ業界が自動車業界を抜き、テクノロジーに次ぐ第2のセクターになった。ブランド価値とは、いわば「人々の頭の中の占有面積」の値段。評価自体は事業の財務成果や購買への影響力などから算出されるが、毎日数時間も生活の中に住むInstagramやYouTube、Netflixが上位に並んだのは、日々の利用が習慣と愛着を育て、ブランドの力に結実していることの表れだろう。日本勢を見ると、この地殻変動がそのまま出ている。首位を守ってきたトヨタは9位と踏みとどまったものの価値は約2割減、ソニーは35位、任天堂は8.5%増で54位と、エンタメ系が存在感を増す。一方でディズニーがNetflixより上の21位につけた通り、強いIPの蓄積はいまも揺るがぬ資産だ。問われているのは、そのIPを毎日の習慣へ結びつける仕組みをどこまで育てられるか。日本勢の次の設計図もそこにかかっていそうだ。」