Netflixは10月20日、2026年第3四半期(7〜9月)の売上高が前年同期比11.8%増の128億7,400万ドル(約2兆194億円)となったと発表した。純利益は43.9%増の36億6,400万ドルと、いずれも同社・市場の予想を上回ったが、増収率は3年ぶりの低水準。第4四半期も減速し、通期の広告売上目標も達成できないとの見通しを示したことから、株価は52週間ぶりの安値をつけた。
営業利益は37.3%増の44億5,900万ドルで、これをベースとする利益率は34.6%と、1年前から6.4ポイント改善した。
第4四半期については、売上高が11.5%の134億4,200万ドル、純利益は35億ドル
になると予想。営業利益率は26.0%と見込み、これには人員削減に伴うコストによる120ベーシスポイントの「マイナス影響」が含まれる。通期の広告収入は約27億ドルと、従来予想の30億ドルから下方修正した。Netflixは、広告収入の減少について「一部の広告機能の展開が予想より若干遅れたこと」が原因だと説明した。
テッド・サランドス共同CEOは「弊社の事業とビジネス・フライホイール(優れた顧客体験を提供し続けることで継続的に事業を成長させるビジネスモデル)は順調に機能しており、戦略を根本的に転換する必要はない」とコメント。米国市場ではより一層の実行力向上が求められるが、世界各国のコンテンツは概ね順調だと話した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「売上11.8%増、純利益43.9%増、営業利益率34.6%。数字だけ見れば絶好調の決算で株価が52週安値というのは、一見不可解に映る。鍵は市場の評価軸の変化にある。Netflixは昨年から四半期ごとの会員数公表をやめ、投資家に「会員の伸び」ではなく「売上と利益」で評価するよう求めてきた。その結果、増収率が3年ぶりの低水準に落ち、頼みの広告収入も通期27億ドル(約4,200億円)へ下方修正となれば、成長の物差しすべてが減速を指すことになる。パスワード共有の取り締まりと広告プランという二大ブーストが一巡し、次のエンジンが問われる端境期に入ったわけだ。ただし利益率の改善幅6.4ポイントは配信事業の筋肉質ぶりを示しており、悲観一色で見る局面ではない。「成長株」から「稼ぐ会社」への移行期をどう乗り切るか、来年の打ち手に注目したい。」














