8月14〜16日に米アナハイムで開催された「D23:究極のディズニーファンイベント」で、Disney+とESPNの幹部たちがビジネス戦略を語った。
Disney+は3月、モバイルアプリに縦型ショート動画フィード「Verts」を導入。モバイルユーザーの40%近くが既に利用していると明らかにした。ESPNでは昨年8月のリリース以来、延べ2,400万人以上のユーザーが15億分以上を視聴している。
ディズニーは現在、Vertsを単なるコンテンツ発見ツール以上のものにする方法を模索しており、クリエイターコミュニティ、オリジナルのストーリーテリング、マイクロコンテンツ、ポッドキャストなどを通じて、ファンとのエンゲージメントを高める活動を展開したいと考えている。同社幹部は「長編オリジナルコンテンツに取って代わるものは決して現れないだろうが、興味深いのは、短編の分析やクリップにより補完されているという点だ」と話した。
このほか、AIを活用したパーソナライゼーションや「SportsCenter For You」「StreamCenter」「Multiview」といったインタラクティブ機能により、スポーツ中継の質も大幅に向上。Disney+に、さらに多くのスポーツ関連コンテンツを追加する予定だ。また、同社は今後3年間で、Disney+におけるローカルオリジナルシリーズの数を約3倍に増やす計画。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「D23で示されたもう一つの柱が、スポーツ観戦の作り替えだ。AIによるパーソナライズを進め、「SportsCenter For You」では自分の好みに合わせたスポーツニュースが編成され、「Multiview」では複数の試合を同時に観られる。中継の質を大幅に高めるという。これは、テレビのスポーツ観戦の大前提を変える話である。従来の中継は、全員が同じ映像を観る「一億人の茶の間」だった。配信の観戦は逆で、追うチームも、観たい角度も、知りたいデータも人それぞれに最適化されていく。推しの選手だけのハイライト、自分のひいきチーム中心のニュース番組——ファンにとっては夢のような進化だ。一方で、同じ試合を観たはずなのに、見ている景色が人によって違う時代でもある。みなで同じ瞬間に沸く一体感と、自分専用の快適さ。スポーツ中継は、その両立という新しい課題に挑むことになる。日本の配信各社にも、いずれ来る流れかもしれない。」














