Spotifyは8月11日、AIアーティストのプロフィールにラベルを表示し、同ラベルが付いたアーティストの楽曲を、レコメンデーションから除外すると発表。一方で、この「AIペルソナ」バッジは、アーティストの公的なアイデンティティに関するものであり、音楽がどのように制作されたかということには関与しないとしている。
これについて、米国のオンラインエンターテインメント専門メディア「Tubefilter」は、Spotifyが生成AIを使ったコンテンツを歓迎しているようだと指摘。ただ、ユーザーは「アップロード」ボタンを押す前に、自身のパーソナルブランドをしっかりと確立しておく必要があると分析した。
Spotifyのアーティスト・マーケティング・ポリシー担当責任者のサム・デュボフ氏は7月、ABCニュースに対して「粗悪なコンテンツや、スパム、手抜きコンテンツなど、Spotifyやその他のストリーミングサービスでの体験を損なうようなものは、誰も望んでいない」とコメント。そうした楽曲には全てタグを付け、レコメンデーションから完全に除外。スパムの場合は、プラットフォームから削除すると話した。同氏によると、Spotifyは過去12カ月で、こうしたスパム的な楽曲を7,500万曲削除した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Spotifyの担当者が明かした数字に、あらためて驚く。スパム的な楽曲を、過去12カ月で7,500万曲削除したというのだ。同サービスの公称カタログは1億曲余り。つまり1年間で、全カタログの7割に相当する量のゴミが流れ込み、水際で処分されていた計算になる。表のチャートやプレイリストからは見えないが、舞台裏では途方もない規模の攻防が続いているのだ。不正の動機は再生数に応じて支払われる使用料で、AIによる大量生成とAIエージェントによる自動化がその手口をビジネスモデル化した。対抗策も多層になった。検知とタグ付け、おすすめからの除外、悪質なものの削除、そして人間には認証バッジ、AI人格には開示ラベル。ここまでの体制を組んでなお、洪水は止まらない。音楽配信の使用料分配という仕組み自体が、この攻防を織り込んで設計し直される日も来るのだろう。きれいなライブラリの裏の、静かな戦争である。」














