大手レコード会社と著作権訴訟で争っている音楽生成AI「Suno」は7月15日、同アプリをインストールしているiPhoneユーザーが、iMessageアプリからテキストや音声入力を使って楽曲を作成できるようになったと発表した。TikTokでトレンドになっている「テキストから曲生成」の機能を拡張する。
TikTokでは、友人や家族、知人、そして(時には)敵同士が、自分たちのメッセージのやり取りをAI生成曲の歌詞に変換することが、音楽トレンドの一つとなっている。これを受け、Sunoのダウンロード数が増加していることが背景にある。
ユーザーはアプリを切り替えることなく、テキスト入力やボイスメモから曲を作成できるようになった。生成前に希望のジャンルやスタイルを選択することも可能。ただし、生成した曲を共有するには双方のユーザーがSunoアプリをインストールしている必要がある。
Digital Music News(DMN)は、アップルが係争中のSunoと提携することで、将来的に法的責任を問われる事態を招く可能性を指摘している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「いまTikTokで、友人とのメッセージのやり取りを歌に変える遊びが流行っている。この流行を受けてAI音楽サービスSunoの利用が急増し、同社はiPhoneのメッセージアプリから直接、曲を作れる機能を追加した。
作り手の想定を超えて使い手が面白がり、企業が後から追いかける——音楽の歴史では、繰り返されてきた光景だ。レコードプレーヤーは再生機だったが、若者が手で回してヒップホップの楽器に変えた。当時売れ行きの振るわなかったリズムマシンTR-808も、彼らが拾い上げて時代の音になった。音程を直す道具だったオートチューンは、あえて不自然にかけることで新しい歌声を生んだ。
技術は、作った側の思惑通りには広まらない。AI音楽の是非をめぐる議論が続くその横で、すでに若い世代の遊びとして根を張り始めている。その一例と言えそうだ。」














