全米監督協会(DGA)は6月9日、映画スタジオやストリーミングサービスを代表する全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と4年間の労働協約で暫定合意したと発表した。
全米脚本家組合(WGA)やSAG-AFTRA(全米映画俳優・テレビ・ラジオ芸術家組合)と足並みを揃え、契約期間の延長を受け入れる意向のようだ。合意案は現時点で明らかにされておらず、理事会の承認を経て、投票に向けて組合員に公開される見通し。
DGAは5月11日に交渉を開始。雇用問題に重点を置いてきたとされる。米エンターテインメント誌「ザ・ハリウッド・リポーター(THR)」によると、健康保険制度への拠出金の増額、生成AIに関する規制も焦点となったようだ。DGA会長を務めるクリストファー・ノーラン監督は今年初め、THRに対し、DGAはAIツールの活用方針の策定においてより大きな役割を果たすことを目指しており、生成AIによって組合員の業務がどのように変化していくかを規制したいと考えていると語っていた。
WGAとSAG-AFTRAの組合員は、いずれもAMPTPとの4年間の労働協約を承認している。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「クリストファー・ノーラン監督(DGA会長)が進めてきたAI規制への地盤づくりが、具体的な形になってきた。全米監督協会(DGA)が6月9日、全米映画テレビ制作者協会(AMPTP)と4年間の労働協約で暫定合意。続く6月12日、DGA全国理事会が全会一致で承認・推奨し、AI規制の中身が明らかになった。①AI生成のあらゆる映像・素材に対する監督の監修(オーバーサイト)権の義務化、②スタジオが生成AI学習用に監督作品をライセンスする際のDGAへの通知義務化、③雇用主資金による監督向けAI技術トレーニングの設立、の3本柱だ。ノーラン氏は今年初め、組合員の業務がAIでどう変化するかを規制したいと米誌THRに語っていた。先行するWGA(脚本家組合)とSAG-AFTRA(俳優組合)も4年契約を承認済み。ハリウッドの3大組合が、AI時代の業務規制で足並みを揃えはじめた格好だ。」














