米同時多発テロからの復興を目的に俳優のロバート・デ・ニーロらにより設立された、ニューヨークのインディーズ映画祭「トライベッカ映画祭」で6月10日、全編AI生成による長編映画『Dreams of Violets』が初上映となった。
カンヌ国際映画祭のフィルムマーケットでも全編AI生成の長編映画が上映されたが、主要な映画祭の公式ラインナップに選出されたのは初となる。
映画に登場する全ての映像や人物はAIによって生成されているが、そのドラマ化された描写は報道記事、写真、目撃証言を基に、AIが動画を生成。クーシャ兄弟は、同作は題材や予算などの観点からもAIツールなしでは制作できなかったと強調している。
2026年1月に起きたイラン軍による民間人虐殺を題材にしたこの75分のフィクション作品は、イラン出身のクーシャ兄弟が3カ月・予算2,000ドル(約32万円)で制作。俳優、セット、カメラの代わりにAIモデルを使用する一方、脚本やAツールによって加工される前のキャラクターの声の演技、画面上のAI生成俳優の配置は全て監督が行った。
映像や基本フレームの生成にはGoogle Nanobanana、フレームからの動画生成にはKling AI、言語関連の編集にはClaude AI、プロジェクトのリサーチにはGoogle Geminiが活用された。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「さすがにこれは「AI製映画なんてダメ」と批判する人は少ないのでは? 「現地で撮れないから、AIで作る」──題材は、2026年1月のイラン軍による民間人虐殺。75分のフィクションで、イラン出身のクーシャ兄弟が報道記事、写真、目撃証言を基にAIで再現した追悼作品だ。予算2,000ドル(約32万円)、制作3カ月。Google Nanobanana、Kling AI、Claude AI、Google GeminiなどAIツールを組み合わせ完成。6月10日、米同時多発テロからの復興を目的にロバート・デ・ニーロらが設立した「トライベッカ映画祭」(ニューヨーク)で初上映された。主要映画祭の公式ラインナップに全編AI生成長編が選ばれたのは、これが初だ。」














