ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)は5月22日、TikTokと新たな複数年にわたるライセンス契約を締結したと発表した。マーケティングキャンペーンの拡大が予定されているほか、AIによるディープフェイクの排除に向けた取り組みも強化される。取引額など詳細は明らかにされていない。
両社はマーケティングキャンペーンの拡大やEC(電子商取引)ツールへのアクセスに加え、UMG所属アーティストの「クリエイティブおよび商業的な機会」を強化する計画。また、人間の芸術性を促進し、プラットフォームから得られる収益がアーティストやソングライターに確実に還元されるよう、プラットフォームから無断で生成されたAI音楽を排除するとともに、クレジット表示を改善する方針だ。
今回の提携を通じて、両社はファンエンゲージメントやアーティスト育成の取り組みにおいて協力をさらに深め、世界中の新進アーティストを広く紹介するとともに、アーティストとファンの絆を強化し、「音楽の発見、ファンダム、デジタル体験の分野で新たな機会を切り拓く」としている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「予想通りの展開だ。UMGがTikTokと新たな複数年ライセンス契約を結び、無断生成AI音楽の排除とクレジット表示改善を盛り込んだ。Musicmanで筆者が繰り返し解説してきたとおり、UMGはAI時代にきわめて積極的に動いてきた。まず2023年にYouTubeと「Music AI Incubator」で提携してAI活用の原則と下地を整え、2025年にはAI音楽生成のUdioと和解、5月21日にはSpotifyとAIカバー・リミックスの歴史的合意に至った。今回のTikTokとの契約も、その布石の延長線上にある。先にYouTubeで「責任あるAI」の枠組みを固め、その実績を武器に主要プラットフォームと有利な条件で交渉を進めてきた──UMGの一貫した戦略が、TikTokとの新契約で改めて形になった。」














