Mrs. GREEN APPLEの成功について、Music Business Worldwide(MBW)が分析。同バンドの成功が示しているのは、日本の市場が今や自力で生み出せるものの圧倒的な規模であり、また、レコーディングからファンクラブのチケット販売に至るまでビジネスのあらゆる側面を単一のレーベルが管理する、いわゆる「スーパーファン主導型」のモデルがうまく機能した際にどのような姿を見せるかということだと強調した。

Mrs. GREEN APPLEは、ユニバーサル ミュージック グループ(UMG)の過去4四半期の決算報告で同社のグローバル・トップセラー・リストに名を連ねており、これを達成した唯一の日本のアーティストだ。

国際レコード産業連盟(IFPI)の売上ランキング「2025年グローバル・アーティスト・チャート」では日本アーティストとして過去最高の13位をつけ、ベストアルバム「10」はIFPIのグローバル・アルバム・チャートで10位にランクインした。

特筆すべき点は、専用の海外プロモーション活動を行わずに、単一市場(日本)における需要だけでほぼ全てを達成したことだ。ユニバーサル ミュージック合同会社の藤倉尚社長兼CEOは、同バンドの本格的なグローバル展開は「まだ始まっていない」とコメント。今後の展望については「バンドの可能性をさらに引き出し、その素晴らしい音楽を世界中のリスナーに届け続けることに尽力していく」と語った。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Mrs. GREEN APPLEが世界の音楽業界で話題になっている(MBW)。IFPIのグローバル・アーティスト・チャートでサブスク全盛期の日本アーティストとして史上最高レベルの13位、UMGの4四半期連続グローバル・トップセラー——しかもこれを、専用の海外プロモーションなしに日本市場だけで達成した。

「海外で売れるために海外へ行く」ではなく、「国内のスーパーファンの熱量を最大化すれば、結果的に世界が無視できない規模になる」——Mrs. GREEN APPLEはJ-POPの勝利の方程式を書き換えた。

レコーディングからファンクラブのチケット販売まで一つのレーベルが管理するスーパーファン主導型モデルが完璧に機能した結果でもある。HYBEがWeverseでファンダムの課金を設計し、Instagramのスーパーファン調査が「熱量の高いファンほどライブに行く」を実証した流れと、この成功は地続きだ。

藤倉UMG社長が「本格的なグローバル展開はまだ始まっていない」と語ったことは、これだけの数字が「最大級の助走」に過ぎないことを示している。国内の音楽業界も彼らの本格的な海外展開がいつになるか、注目している。」