Netflixは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収に名乗りを上げて以来、映画館への働きかけを続けてきた。買収交渉の決裂後も、グレタ・ガーウィグ監督の『ナルニア国物語』を配信開始前に劇場公開することを決定するなど、映画館との提携に前向きな姿勢を示している。
これらはテッド・サランドス共同CEOが、Netflixが敵ではないことをアピールするための取り組みの一環だが、映画部門会長であるダン・リン氏は同様のメッセージを発することはなかった。
ニューヨーク・タイムズ紙とのインタビューで、リン氏は「今でも劇場公開を望んでいる映画製作者たちがいる。われわれは、そうした人たちとは一緒に仕事をすることはないと割り切っている」と語った。
Netflixは依然として一部の映画について劇場公開を行っているが、Netflixが映画館業界への関心を高めてくれることを期待していた劇場経営者たちにとって、リン氏の発言は、同社が依然としてストリーミング事業に全力を注いでいることを如実に示している。Netflixの広報担当者は、リン氏の発言についてコメントを控えた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)の買収交渉が決裂して以降、Netflixが映画館業界への歩み寄りを見せていたが──映画部門会長ダン・リン氏の発言で、その期待が薄まってきた。テッド・サランドス共同CEOが先頭に立ち、グレタ・ガーウィグ監督『ナルニア国物語』の配信前劇場公開を決定するなど、「Netflixは敵ではない」というメッセージを発信していた。ところがリン氏はニューヨーク・タイムズ紙のインタビューで、要するに「あの上映はあくまで巨大IPゆえの例外であり、劇場公開を絶対条件にする監督はドアの外へ案内する」というメッセージを発した。Netflixは依然として、ストリーミング事業に全力を注ぐ路線を変えていない──そう読み解ける場面となった。」














