Spotifyは10月22日、2026年第3四半期(7〜8月)の営業利益が前年同期比15%増の6億7,200万ユーロ(約1,183億円)になったと発表した。

Music Business Worldwide(MBW)は、これまでの実績と第4四半期の業績予想を踏まえると、通年で28億6,200万ユーロを計上する見通しだと試算。前年比30%増の過去最高益、および3年連続の営業黒字を計上できる見込みだ。

総売上高は49億6,900万ユーロと16%拡大。粗利益率は33.0%と1年前から1.4ポイント改善し、第3四半期としては過去最高となった。純利益は5億1,800万ユーロと1年前から42%縮小している。

月間アクティブユーザー数(MAU)は11%増の7億8,800万人、有料会員数は9%増の3億600万人となった。

第4四半期については、総売上高が52億ユーロ、粗利益率が33.8%、営業利益が8億2,000万ユーロになると予想。MAUは8億1,800万人、有料会員数は3億1,600万人にそれぞれ伸びるとみている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Spotifyは長らく「会員は増えるのに儲からない」事業の代名詞だった。2006年の創業から黒字化まで実に17年。それが今や3年連続の営業黒字、しかも通年では前年比30%増の28億6,200万ユーロ(約5,000億円)と過去最高益を見込む段階まで来た。転機は2023年以降の大規模なコスト削減と、創業以来のタブーだった値上げに踏み切ったことだ。値上げしても有料会員は9%増の3億600万人と伸び続けており、音楽サブスクが生活インフラとして定着した証といえる。共同CEOのアレックス・ノーストロム氏は今回の決算を「言ったことを実行した四半期」と表現した。ストリーミングは儲からないというマーケットの長年の懸念に、最も分かりやすい反証が揃いつつある。プラットフォームが稼げる体質になったことで、次は権利者やアーティストへの還元の議論がどう深まるかに注目したい。」