経営難でサービス終了の危機に瀕していた大手ライブ配信サポートツール「StreamElements」が、数カ月にわたる不透明な状況を経て、身売り先を見つけた。260万人のデイリー・アクティブ・ユーザー(DAU)抱える同プラットフォームは、現行の形態のままサービスが継続される予定だ。
ゲーミング機器などを手がけるRazer(米国・シンガポール)は7月31日、StreamElementsの資産を取得したと発表。取引額は明らかにされていない。
2016年に設立されたStreamElementsは、チャットボットやオーバーレイなどライブ配信を支える無料ツールを提供しており、ライブストリーミング業界で広く普及している。同社は、ソフトバンク・ビジョン・ファンド(SVF)などから出資を受けていたが、一度も黒字化に至らず、近年は人員削減やクラウドファンディングなどを実施。サービス継続が危ぶまれる中、多くのクリエイターがその動向に注目していた。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「StreamElementsは、TwitchやYouTubeでのライブ配信を支える「裏方ツール」の最大手だ。視聴者コメントに自動応答するチャットボット、画面を飾るオーバーレイ、PayPal経由の独自投げ銭や「〇〇さんが投げ銭しました!」と表示する通知演出までを無料で提供し、260万人が毎日利用してきた。
これが止まっても各プラットフォーム公式の収益機能は残るが、利用する配信者の画面からは演出や独自の投げ銭窓口が消える——配信文化にそれほど深く組み込まれたインフラである。
ソフトバンク・ビジョン・ファンドの出資を受けながら一度も黒字化できず、存続の危機ではクリエイターやファンがクラウドファンディングで支援に動いた。
その姿は、このツールが単なる企業サービスではなく共有財として愛されてきた証拠だろう。
救済したのは、光るゲーミングデバイスで知られる周辺機器大手Razerだった。」














