スティーヴン・ソダーバーグ監督は、5月16日にカンヌ国際映画祭で初上映となったジョン・レノンのドキュメンタリー作品で、約10%にメタ・プラットフォームズのAI技術を使用した。批評家たちはこれを酷評。一方でソダーバーグ氏は、本当の問題は他の誰もがAIを使用したことを公表しないことだと主張した。AP通信が伝えた。
同映画はレノンが暗殺される数時間前に収録されたインタビューを軸に構成されており、AI生成は、議論されている概念を具現化するアーカイブ映像が存在しない場面で活用された。AI生成のシーンは、光の輪など抽象的でシュールなもので、レノンのディープフェイクは一切使用されていない。
ソダーバーグ監督は、映画制作でAIの使用が正当化される条件は「(AI使用が)『必要不可欠』であること」だと主張。AIツールのおかげで、言葉でうまく表現できなかったイメージを素早く試行錯誤でき、従来では制作費がかかりすぎて実現不可能なシーンを実現できたと述べた。また、映画制作において重要な仕事のほとんどはAI技術ではこなせず、今後もできるようにはならないとみている。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「本当の問題は、他の誰もがAIを使っていることを公にしないことだ」──スティーヴン・ソダーバーグ監督が、ジョン・レノンのドキュメンタリー作品で映像全体の約10%にMeta AIを使ったことを公表した。5月16日のカンヌ国際映画祭で初上映された同作は、批評家から酷評を浴びたが、ソダーバーグは「自分は内部告発者だ」と語る。同じ現象が音楽業界でも報告されている。音楽生成AI「Suno」のCEOミキー・シュルマン氏は英ガーディアン紙のインタビューで、「Sunoは音楽業界のオゼンピック(米国で話題のダイエット薬)のような存在で、みんな使っているのに誰も話したがらない」と発言。「プロデューサーや作曲家で、Sunoを少しも使っていない人にはほとんど会わない」とも明かして、話題になっている」














