Spotifyは9月15日、子供・家族向け音楽を「テイストプロファイル」から除外し、それらの再生履歴がおすすめコンテンツに影響しなくなるように設定できるようになったと発表した。サービス開始以来、保護者から要望の多かった機能をようやく実装する。

この機能は、全ユーザーを対象にモバイル端末向けに順次提供が開始されている。設定から有効にすると、アニメ映画の音楽、子供・家族向けテレビ番組のテーマソング、童謡などの聴取履歴が、Spotifyのパーソナライズされたプレイリストや年末恒例の、音楽でその年を振り返るイベント「Spotifyまとめ(Spotify Wrapped)」、その他のレコメンデーションに影響しなくなる。

同社は以前から、ユーザーが特定の楽曲やプレイリストを自身の嗜好プロファイルやレコメンデーションから除外する機能を提供していたが、手順が煩雑で、手動での入力が必要だった。

先には、13歳未満のユーザー向けに「マネージドアカウント」を導入。ペアレンタルコントロールを通じて年齢に適した音楽を発見できるようにするとともに、子供たちに独自の音楽ライブラリと年末の「Spotifyまとめ」を提供できるようになった。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Spotifyが、子ども・家族向け音楽を自分の嗜好プロファイルから除外できる設定を全ユーザーに展開し始めた。子どもに車やスピーカーで童謡やアニメ主題歌を流し続けた結果、年末の「Spotifyまとめ」の1位が童謡になり、おすすめが子ども曲で埋まる。サービス開始以来、親たちを悩ませてきた名物問題への回答である。従来も曲を一つずつ手動で除外はできたが、煩雑で大量の再生には追いつかなかった。今回の違いは、「子ども・家族向け」のカテゴリー丸ごとをワンタップで一括除外できる自動化にある。過去の再生分にも遡って適用され、検索や再生は今まで通りできる。こうした機能が本命の課題になったこと自体、時代の変化の証だろう。音楽サブスクはもはや若者のものではなく、童謡を覚え始めた子どもから、車で演歌を聴く祖父母まで、三世代が同じ家で使う生活インフラになった。家族で共有する一台のスピーカーにも、一人ひとりの趣味は守られていく。その設計の細やかさが、次の競争力になる。」