アトラスの人気RPG「ペルソナ」シリーズは、今年で30周年を迎えた。同じく30周年となる「東京ゲームショウ2026」(TGS2026)が9月17日、幕張メッセで開幕。史上最長5日間の会期の初日、セガ/アトラスブースでステージの幕開けを飾ったのが「ペルソナ4 リバイバル えなこスペシャルトークショー」だ。

登壇したのは、シリーズのファンを公言するコスプレイヤーのえなこと、ペルソナスタジオ 総合プロデューサーの和田和久氏。2027年2月に発売を控える『ペルソナ4 リバイバル』の見どころから、えなこのこだわりのコスプレまで、短い時間ながら濃密なトークが繰り広げられた。

「完全にキャラクターになっていた」30周年同士が重なる開幕ステージ

トークショーの直前には、アーティスト・RAM RIDERが手掛けるDJライブと『ペルソナ4 リバイバル』登場キャラクターの衣装を身にまとったダンサー陣によるパフォーマンスが披露された。舞台袖で見ていた和田氏によると、この日はダンサーのデビュー日だったという。「完全にキャラクターになっていた」と絶賛し、えなこも知っている楽曲が多くて個人的に大いに盛り上がったと振り返った。

えなこは「ペルソナ30周年のスペシャルイヤーに呼んでいただき、一作品ファンとしてとても嬉しい」と挨拶。和田氏も、TGS開幕直後のステージ一発目にこれほど多くの来場者が集まったことに、素直な喜びを口にした。

えなこが迷い込んだ『ペルソナ5』の渋谷

えなこの「ペルソナ」シリーズとの出会いは『ペルソナ5』。そこから数えて、ちょうど10年目になるという。同作は渋谷をはじめとする東京が舞台だ。当時名古屋に住んでいたえなこは、作中の駅での乗り換えが分からず迷ってしまったと明かす。一方の和田氏は、あの頃の渋谷が作中にしっかり再現されていたと応じた。

続いてえなこは、『ペルソナ5』における好きなキャラクターは佐倉双葉と回答。実は写真を公開していないだけで、趣味でコスプレもしていたと打ち明けると、和田氏は「本当ですか?もったいない」と身を乗り出し、会場の笑いを誘った。

「3回くらいやり直した」ウィッグまでこだわり抜いた”りせちー”

この日えなこが身にまとったのは、『ペルソナ4』に登場する久慈川りせ、通称”りせちー”のアイドル衣装だ。司会の呼びかけで立ち上がり、りせちーの決めポーズを2パターン披露すると、客席からは歓声が上がった。和田氏もその完成度の高さに舌を巻く。

特にこだわったのは、りせちーの特徴的なツインテールを再現したウィッグだ。えなこはセットを3回ほどやり直して仕上げたといい、和田氏は髪型のシルエットが完璧だと太鼓判を押した。

2027年2月18日発売、「名作の魅力をしっかり伝える」リメイク

トークショーの話題は『ペルソナ4 リバイバル』へ移る。本作は2008年に発売された『ペルソナ4』のフルリメイク作だ。Xbox、PlayStation 5、Steam向けに2027年2月18日に発売予定で、先日発表されたNintendo Switch 2版は2027年5月20日のリリースが予定されている。

物語の舞台は平穏な田舎町の「八十稲葉」。連続する怪事件と都市伝説の謎を追う高校生たちが、自分の弱さと向き合うことで心の力”ペルソナ”に覚醒し、仲間とともに真実を解き明かしていく。リメイクの方針について聞かれた和田氏は、「元の『ペルソナ4』がとても名作なので、作品の空気感を大切にしながら、グラフィックや遊びやすさを大きく向上させた」と答えた。

ガラケー、平成、そして2011年

ステージ上で流れる映像を見ていたえなこは、主人公がガラケーを使っていることに気づき「懐かしくなっちゃいました」とコメント。和田氏が「平成ですから」と応じると、平成レトロが再注目されている今の空気にも合う、と話が弾む。新しさと懐かしさを同時に味わえるのも、リメイクならではの魅力だろう。

『ペルソナ4』の物語の舞台は2011年。当時何をしていたかを問われたえなこは、コスプレを始めて数年、ちょうど高校生だったと回答した。15年後にこのステージに立つとは全く思っていなかったという。一方の和田氏は、2011年は『ペルソナ4』の格闘ゲームを開発していた時期だったと振り返った。2012年に発売された『ペルソナ4 ジ・アルティメット イン マヨナカアリーナ』であり、和田氏と同作との付き合いの長さがうかがえる。

「初めてのペルソナ4がリバイバルでもいい」

約20分にわたってトークを繰り広げた両名は、その締めくくりとしてファンへメッセージを送った。

えなこは「私はただの一ファンなので、このステージに立たせてもらうのは畏れ多いくらい。発売まであと5ヶ月、みんなと同じ気持ちで楽しみにしているので、ぜひ一緒に楽しみましょう」と呼びかけた。

和田氏は、5日間の長丁場となる今年のTGSで今後もさまざまなステージを予定していると告知した。そのうえで、「かなり気合を入れて進めている。改めてプレイしても、自分自身がすごく新鮮に感じるほど、自信を持ってお届けできる作品になった」と手応えを語った。さらに、「『ペルソナ4』に触れたことがない人が、リバイバルで初めてプレイするのもすごくいい体験になる」と、新規プレイヤーへの期待も口にした。

シリーズ30周年の節目に、名作が現代の技術でよみがえる。セガ/アトラスブースでは、TGS2026の会期中、『ペルソナ4 リバイバル』の試遊コーナーも設けられている。