AIチャットボットが生成する回答の25%以上に、YouTubeクリエイターのコンテンツが含まれており、中でもAIチャットボットは「10分以上の動画を投稿するニッチなクリエイター」の動画を好むーー。英デジタルマーケティング企業ジェリーフィッシュの最新の調査結果を基に、広告業界メディア「アドウィーク」が6月25日伝えた。
調査では、Claude、ChatGPT、Gemini、DeepSeek、Meta AI、Perplexityを含む7つのAIアシスタントからの2,700万件の回答を分析。AIが生成した回答において、独立系のニッチなクリエイターが、ブランドが制作したコンテンツや著名なインフルエンサーを上回っていることが判明した。
米国では、CPG(消費財)カテゴリーにおいて毎日100万本以上のYouTube動画がAIチャットボットによって引用されており、家電製品や金融サービスといった「購入意欲の高い」テーマでは、より頻繁に言及されている。一部のカテゴリーでは、回答の50%近くがYouTubeクリエイターのコンテンツを引用している。
かつてAIチャットボットの間では、YouTubeよりもRedditの方が一般的な情報源だったが、Reddit風のコメント機能(スレッド形式)を取り入れるなど、YouTubeが引用元としてAIに好まれるよう取り組んだことが実を結んだ。一方で、AIモデルの学習でテック企業がYouTubeからデータを大量に収集していることが懸念される。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「AIチャットボットが回答で引用するのは、大企業でも有名人でもなく「無名の専門家」だった——英ジェリーフィッシュの調査が、そんな逆転を明らかにした。なぜこうなるのか。
AIは動画の映像を観ているのではなく、その「文字起こし」を読んでいるからだ。数千字に及ぶ10分超の解説動画は、論理立った情報が詰まり、AIが誤った回答を避けるための格好の教科書になる。一方、短くバズる動画は文字情報が乏しく、AIには選ばれにくい。
ここで効いてくるのが、個人クリエイターの強みだ。企業の公式動画が自社の宣伝に寄りがちなのに対し、彼らは他社比較や欠点まで率直に語る。その客観性を、AIは信頼できる情報源とみなす。
検索エンジン向けの最適化(SEO)から、生成AIに信頼されるための工夫(GEO)へ——露出のルールが静かに書き換わり始めたことが読み取れる。」














