公正取引委員会と内閣府知的財産戦略推進事務局は、「アニメの制作現場における取引の適正化に関する指針」を連名で策定し、公表した。

同指針は、政府が策定したコンテンツ産業活性化戦略に基づき公正取引委員会が実施した映画・アニメ制作の取引実態調査(2025年12月公表)の結果を踏まえて策定されたもの。製作委員会等と元請制作会社間、元請制作会社と下請制作会社間、制作会社とフリーランス間という3つの取引段階を対象に、独占禁止法、製造委託等に係る中小受託事業者に対する代金の支払の遅延等の防止に関する法律(取適法)、特定受託事業者に係る取引の適正化等に関する法律(フリーランス・事業者間取引適正化等法)の観点から、各当事者が採るべき行動を整理している。

指針では、発注時の書面による取引条件の明示、要求クオリティの高度化・制作期間の長期化・物価上昇を踏まえた適正な対価の設定、発注取消し時の費用補償、やり直し(リテイク)に伴う追加費用の適切な負担、支払遅延や代金減額の禁止などを、問題となり得る行動例と参考となる行動例を交えて具体的に示している。また、動画配信事業者に対しては、価格協議の求めに応じた視聴回数等の情報提供も求めている。公正取引委員会は、指針に沿わない行為が各法律に違反する場合は厳正に対処するとしている。