YouTubeは6月12日、「熱心なファンのための」限定ライブコンサートシリーズ「ミュージックナイト」を開始したと発表した。

アルバムのリリースパーティー、アットホームなライブ、ツアーの特別公演などが含まれ、最初の3公演としてアイザイア・ラシャド、ケイシー・マスグレイヴス、ブリーチャーズのライブ映像が配信開始となった。各アーティストの公式チャンネルから直接、フルパフォーマンスを堪能したり、楽曲を繰り返し聴いたり、ショートで独占の舞台裏映像をチェックしたりできる。

同社は「今年はロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ロンドン、東京といった世界中の音楽の中心地から、テキサス州ニューブラウンフェルズやニュージャージー州アズベリーパークなどアーティストにとって特別な意味を持つユニークな場所まで、世界各地で『ミュージックナイト』を開催する」としている。

ブルームバーグは6月8日、情報筋の話として、Spotifyが音楽フェスティバルのライブ映像をストリーミング配信するため、プロモーター各社とライセンス交渉に入ったと報道。既にメキシコシティで行われたデュア・リパの公演の事前収録映像などのイベントを追加しており、YouTubeのミュージックナイト開催の発表は、こうした競合の動きに対抗するものとも考えられる。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「「ライブ動画」を巡るプラットフォーム戦争が、本格化してきた。YouTubeが6月12日、限定ライブシリーズ「ミュージックナイト」を始動。Spotifyも6月、デュア・リパのメキシコシティ公演の事前収録映像を追加し、音楽フェスのライブ映像配信ライセンス交渉に動いている、とブルームバーグが報道。
背景にあるのは、Weverse(韓国HYBE運営のファンプラットフォーム)やStationhead(米国発のリスニングパーティーアプリ)で築かれた「リスニングパーティー文化」の成功だ。K-popファンが盛り上げてきたフォーマットが、動画・ライブの領域へ拡張されつつある。「熱心なファンのための親密な体験」が、プラットフォーム競争の新たな主戦場になりそうだ。」