Spotify傘下のポッドキャストネットワーク「The Ringer」は8月10日、スポーツ賭博をテーマにしたビデオキャスト『Wise Guys』のライブ配信をTwitchで開始した。

同社のビデオポッドキャストがTwitchに登場するのは初めて。SpotifyはYouTubeやNetflixでも一部ポッドキャストを配信している。Spotifyは今回、ハリウッド業界メディア「The Ankler」に対し、「私たちは常に、ファンがいる場所で彼らとつながりたいと考えてきた」と話した。

『Wise Guys』は、Twitchでライブ配信されるとともに、全てのポッドキャストプラットフォームでも配信される。

分析サイト「Stream Charts」によると、Twitchの「トークショー&ポッドキャスト」カテゴリのライブ視聴者数は、全体の1%未満にとどまる。ただ、Twitch視聴者の多くは若年層で、キキ・パーマーやニューヨーク市長のゾーラン・マムダニ氏などの著名人もトーク番組を配信している。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Spotify傘下の人気ポッドキャスト集団The Ringerが、スポーツ賭博をテーマにした番組のライブ配信をTwitchで始めた。同社の映像ポッドキャストがTwitchに出るのは初めてで、すでにYouTubeやNetflixにも番組を出している。この動きは、よく考えると興味深い。Spotifyはかつて、巨額でポッドキャストを独占し、自社アプリへ客を呼び込む「囲い込み」の代名詞だった。それがいまや、他社の庭へ自ら番組を届ける「出前」に転じている。同社の言葉を借りれば「ファンがいる場所でつながる」。独占で客を動かすより、番組を人気ブランドに育て、あらゆる画面で稼ぐ方が得——広告や動画化で収益の取り方が多様になったからこその転換だ。音楽で学んだ教訓でもあるだろう。聴かれてこそ、番組は資産になる。独占の時代の次は、遍在の時代へと、ポッドキャスト競争の潮目が変わりつつある。」