6月11日に開幕するFIFAワールドカップに向けて、ファンがAIを活用し、応援歌を大量生産。YouTube、TikTok、Instagramで数百万回再生され、世界的なバイラル現象を引き起こしている。AFP通信が伝えた。
このトレンドは、2月にCrystaloがリリースしたフランス代表チームへの応援歌「Imbattables」から始まったとみられる。CrystaloはSpotifyで「フランスを代表するAI音楽クリエイター」と紹介されている。同曲は、仏代表のスター選手たちの名前をコール&レスポンス形式で挙げていくところから始まる。
続いて、同様の名前を連呼する形式と、トレンドのフォンク調のメロディーを取り入れたブラジルのアンセムが登場。M4IAとして知られるプロデューサーのギルヘルメ・マイアは、AIの助けを借りてさまざまな要素を重ね合わせることで同曲を作り上げたとしている。
その後もポルトガル、アルゼンチン、ドイツといった強豪国をはじめ、多くの国のアンセムがすぐに各プラットフォームで次々と登場。ファンから称賛を集めた。
専門家たちは、こうしたバズる楽曲が楽曲の所有権、アーティストへの報酬、人間の創造性の評価について疑問を投げかけていると指摘。ただ、多くのユーザーは気にしていないようで、2026年大会の公式アンセムよりもAI生成の楽曲を好む人もいる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「W杯2026開幕直前、ファンによる「AI生成チームソング」が世界的バイラル現象になっている。フランス「Imbattables」発、ブラジルphonk型などがFIFA公式のShakira楽曲よりも拡散中だ。
そんな熱量の中、TikTokが6月3日、文化イベント特化型アプリ「TikTok Pro Events」のパイロット版を米国で開始。第1弾はW杯2026。タスク完了で「スター」を貯め、FIFA公式グッズやTikTok Shopクーポンと交換できる。
今回のW杯は、まさに「AI×ファンダム」の実験場という様相だ。公式テーマソングを聴く時代から、ファンがAIで数分で曲を作り、バイラル化させ、別のファンがSNSで楽しむ文化へ。TikTokが本家とは別アプリを立ち上げたのも、お祭りの熱量を自社経済圏に取り込みたい狙いに見える。
「AI音楽」×「新SNSアプリ」の掛け算が生む熱狂は、開幕直前のいちばんホットな話題だ。」














