Twitchは5月8日、同プラットフォーム上でまん延するビューボット(視聴数の水増しに使用される自動プログラム)問題に対する新たな対策を打ち出した。継続的にビューボット行為を行っていると判断されたチャンネルは一定期間、Twitchの全プラットフォームで同時視聴者数(CCV)に上限が設けられる。
この上限は、当該クリエイターのボット操作されていないトラフィックに関する過去のデータに基づき設定。違反を繰り返した場合は、より長期のペナルティが科される。措置が適用される際には当該ストリーマーに通知され、異議申し立てを受け付ける。
ダニエル・クランシーCEOは「ビューボットは弊社のビジネスにとって悪影響だ」とする一方で「ビューボット対策は困難である」とも認めている。同社としては、正当な視聴者層に影響を与えるほど過度な対策を取ることはしたくないと考えている。
ストリーミング市場の分析サイト「Streams Charts」によると、2025年第2四半期(4〜6月)には平均視聴者数が50人以上のTwitchアカウントのうち、少なくとも10%が持続的なビューボットの明らかな兆候を示した。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「注目したいのは、Twitchのダニエル・クランシーCEOが「ビューボット対策は困難である」「正当な視聴者層に影響を与えるほど過度な対策は取りたくない」と率直に語った点だ。
配信プラットフォームにとって、ボット検出は「過剰検出による誤判定」と「過小検出による不正容認」の境界線で日々の運用判断が続く領域。Twitchは個別チャンネルごとに過去のボット非操作トラフィックから同時視聴者数(CCV)の上限を計算する設計を取り、違反者には異議申し立ての機会も与えた。
IFPI(国際レコード産業連盟)が2026年の業界アジェンダ最上位にストリーミング詐欺を据えたように、AIボットによる人工再生・視聴は音楽・動画配信を横断する課題となっている。
プラットフォームの信頼性は、攻めの新機能ではなく、守りの検出技術と運用設計で決まる時代に入った。」














