株式会社ポケモンは2026年10月27日、Nintendo Switch/スマートフォン向けゲーム『Pokémon UNITE(ポケモンユナイト)』のサービスを2027年3月23日9時をもって終了すると発表した。Switch版とスマホ版の双方が対象で、2021年7月のサービス開始から約5年8カ月で幕を下ろす。終了の理由は公式には明らかにされていない。

ポケモン初のMOBAとして2億ダウンロード

『ポケモンユナイト』は、ポケモン社とTencent GamesのTiMi Studio Groupが共同開発した、シリーズ初の「MOBA(マルチプレイヤー・オンライン・バトル・アリーナ)」である。

MOBAとは、プレイヤーがチームに分かれ、各自1体のキャラクターを操作して協力しながら戦う対戦ゲームのジャンルで、PC向けの『League of Legends』などが世界的に知られる。なお、TiMiは中国で大ヒットしたMOBA『王者栄耀(Honor of Kings)』の開発元でもある。

本作では5対5に分かれ、野生のポケモンを倒して集めたエナジーを相手陣地のゴールに入れて得点を競う。標準的なバトルは1試合10分とコンパクトだ。2021年7月にSwitch版、同年9月にスマホ版が配信され、2025年7月には中国大陸版を含む全世界累計ダウンロード数が2億を突破した。

競技面では、2022年からポケモン公式の世界大会「ポケモンワールドチャンピオンシップス(WCS)」の種目にもなった。2026年8月に米サンフランシスコで開催されたWCS2026では、日本のZETA DIVISIONが優勝したばかりだった。

課金アイテムとプレイデータはどうなるのか

発表当日の14時には、ゲーム内通貨「ジェム」の販売と、月額制サービス「UNITEメンバーシップ」の新規加入・自動更新が停止された。所持しているジェムはサービス終了まで使え、加入済みのメンバーシップも有効期限まで利用できる。

サービス終了後には、未使用の有償ジェムが払い戻しの対象となる。ゲーム内通貨の多くは資金決済法上の「前払式支払手段」にあたり、発行をやめる際は未使用残高の払い戻しが同法で定められている。今回もこの仕組みに沿った対応とみられ、購入時のおまけやメンバーシップ特典で得た無償ジェムは対象外だ。申請はゲーム内のフォームから行うため、公式は手続き完了までゲームを削除しないよう呼びかけている。

11月12日には特別イベントとアップデートが実施され、過去に登場したユナイトライセンス(ポケモンの使用権)やホロウェア(ポケモンの着せ替え衣装)などを入手できるようになる。あわせて追加される「ライブラリ」は、サービス終了後もバトル記録や獲得したライセンス、ホロウェアなどを閲覧できる機能だ。報道によれば、練習場でホロウェアの演出やポケモンの動きを確かめることもできるという。ただし、終了日時までに必要なデータをダウンロードしておかなければ利用できない。

最後の大舞台は終了2日前の東京

競技シーンでは、2026年7月にWCS2027からの除外と、単独の国際大会「Pokémon UNITE Aeos Crown 2027」の新設が発表されていた。賞金総額は100万ドル(副賞を含む)で、12月5日から世界各地で予選を順次実施し、32チームが集う決勝は2027年3月20〜21日に東京で開かれる。

日本地域の決勝招待枠(4チーム)には、WCS2026王者のZETA DIVISIONも含まれる。今回も予定通りの開催が明言され、サービス終了の2日前に最後の頂点を決める舞台が用意された形だ。

累計2億ダウンロードは延べの数字であり、現在のプレイ人口を示すものではない。そして、基本プレイ無料の運営型ゲームはサーバー運用と継続的な更新を前提に成り立つため、人気IPであっても永続は約束されていない。