アップルは9月9日、新型スマートウォッチ(Apple Watch)にShazamを追加。Google Pixelの「再生中(Now Playing)」に匹敵する瞬時の音楽検出機能を実現したが、プライバシーの観点から物議を醸している。Digital Music News(DMN)が伝えた。
最新の「S11」チップによって実現された「オーディオインテリジェンス」機能は、1日の会話の概要をまとめてくれる「Siriリキャップ」、直前の15秒間の会話をテキストに書き起こす「ライブ早戻し」、Shazamを活用した「音楽認識」、アラームやサイレンなどの音の発生源を特定できる「サウンド認識」という4つの機能で構成されている。
いずれも常時オン状態のマイクとAIを組み合わせた機能で、オプトイン方式で提供されているものの、プライバシーに関する懸念を引き起こしている。
Google Pixelの再生中機能は、常時接続やバックグラウンドでの常時聞き取りを必要としない。アクティブなインターネット接続を必要とし、聴き取った音の一部をアップロードして楽曲を特定するShazamの仕組みとは大きく異なる。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「Shazamの常時認識は、単独の機能ではない。新チップで実現した「オーディオインテリジェンス」の一角で、他に、1日の会話を要約する機能、直前15秒の会話を書き起こす機能、サイレンなどの音の発生源を特定する機能が並ぶ。共通項は明快だ。常時オンのマイクとAIの組み合わせ、つまり時計が「周囲の音を理解するデバイス」へ進化したのである。画面の小さな時計にとって、音は最も自然な入力だ。聞き逃した一言を書き起こし、流れた曲を特定し、危険な音を知らせる。耳の拡張としての価値は分かりやすい。同時に、これは生活音が常に機械の解釈にさらされることも意味し、プライバシーの議論が起きるのは当然だろう。オプトイン方式や処理の設計など、安心の作り込みが普及の前提になる。音楽にとっては、あらゆる場面の曲が特定され、再生や購買につながる時代の入口でもある。腕の上の耳が、音の世界の水先案内人になっていくのかもしれない。」














