一般社団法人コンピュータエンターテインメント協会(CESA)は2026年8月26日、設立30周年を記念した特設サイトを公開した。

サイトには協会とゲーム産業の歩みをたどる年表と、会長を務める辻本春弘氏(カプコン)のメッセージが掲載され、特別企画「CESAゲーム検定」も同日に公開された。検定はゲーム史や名作タイトル、クリエイター、産業動向、東京ゲームショウまで幅広い分野から全30問を出題するもので、PCやスマートフォンから挑戦でき、ランキング機能も備える。

次世代機競争のただ中で生まれた協会

年表によれば、CESAの出発点は1995年である。1994年末にセガサターンとPlayStationが相次いで登場し、3Dを軸とした32ビット機時代の幕が開いたばかりの時期だ。市場が急拡大する一方で、業界全体で共通のルールを整える枠組みづくりが急務となっていた。

初代会長にはコナミの上月景正氏が就任し、設立と同時期に知的財産、倫理、技術、イベントなど15の委員会が置かれている。1996年8月には通商産業大臣から社団法人の認可を受け、同じ月に第1回となる「東京ゲームショウ’96」を東京ビッグサイトで開催した。

自主的なルールづくりを重ねた30年

CESAの30年は、産業の成長とともに生まれた課題に業界自身が向き合ってきた歴史でもある。1997年に倫理規定を制定し、1999年の改定では、倫理規定でB区分に該当するタイトルへ注意喚起マークを表示する運用が始まった。この流れは2002年のコンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)設立へとつながっていく。

ネットワーク化とモバイル化が進むと、対応の幅はさらに広がった。2007年にオンラインゲーム運営ガイドライン、2010年にリアルマネートレード対策ガイドラインを施行。ソーシャルゲームの課金が社会的な注目を集めた後の2016年には、いわゆるガチャを対象とする「ランダム型アイテム提供方式運営ガイドライン」を定めている。

2015年にはソーシャルゲーム協会(JASGA)と合併し、家庭用とモバイルを一つの団体が束ねる体制が整った。近年はブロックチェーンゲームを対象としたガイドラインの整備も進む。市場を広げる役割と健全に保つ役割を同時に担ってきたことが読み取れる。

10万人から26万人へ、東京ゲームショウの拡大

協会の歩みを象徴するのが、上述した東京ゲームショウ(TGS)だ。第1回の出展社数は87社、総来場者数は10万9649人だった。1997年から2001年までは春と秋の年2回開催で、1997年秋からは会場を幕張メッセに移している。

2020年には新型コロナ禍を受けて初のオンライン開催に踏み切り、2022年からは会場とオンラインを組み合わせたハイブリッド形式となった。2025年は47の国・地域から1136の企業・団体が出展し、26万3101人を集めている。30周年を迎える2026年は9月17日から21日まで、史上初の5日間開催となる。

次の30年に向けた三つの柱

サイトに掲載された辻本会長のメッセージは、今後の重点として人材育成、海外展開への支援、インディーゲーム支援の三つを挙げている。実際に2025年度からは若手向けの「Top Game Creators Academy」や学校へのクリエイター派遣事業が始まっており、産業の裾野を広げる動きが始まっている。

CESAが発刊した『CESAゲーム産業レポート2025』によれば、2024年の世界のゲームコンテンツ市場規模は前年比5.0%増の31兆42億円に達した。過去4年間で5割増という伸びだ。設立当時とは比較にならない規模の産業を、業界団体としてどう支えるか。30周年の年表は、その問いに向き合ってきた記録でもある。