視聴中の番組を記録したり、コミュニティでの議論に参加したりできる人気アプリ「TV Time」は、約15年にわたり提供してきたサービスを7月15日付で終了すると発表した。同社は「無料アプリとして継続することはもはや困難で、有料アプリに対する需要も十分ではなかった」と説明している。

一方、TechCrunchは、AIをより重視するビジネスモデルへの転換こそが、真の理由だと指摘。TV Timeの終了は、オンライン上で最大規模のテレビファンコミュニティの一つが幕を閉じたことを意味すると同時に、AI業界の成長が企業の優先順位をいかに変えつつあるかを浮き彫りにしていると分析した。

TV Timeのアプリは、累計インストール数が2,640万件を超え、過去30日間で2万9,000件近くの新規ダウンロードを記録。親会社ウィップ・メディアにとって、TV Timeはアプリ自体が利益を上げる必要はなく、データこそが真の価値を生み出していた。しかし、ウィップが昨年に米金融ブルートーチ・キャピタルに買収され、AIに重点を置いた事業展開を推進していく方針を打ち出したことで状況が変わったようだ。

企業がAI製品の開発を競い合う中、アクティブなユーザー基盤があるにもかかわらず、消費者向けアプリがサービス終了に追い込まれるケースが散見される。

(文:坂本 泉)