YouTubeは、ショート動画を継続的に投稿する一部のパートナープログラム登録者に対して追加の収益を提供する「ショート・ボーナスプログラム」の開始を発表した。パートナープログラムの参加要件を引き上げる準備を進める一方、クリエイターに新たな収益化の手段を試験提供する。
この試験プログラムに参加しているクリエイターは、毎月のショート動画のエンゲージメントビュー(最低視聴時間を超えた再生回数)に基づいて追加の報酬を受け取ることができる。プログラムは招待制で、米国、英国、ドイツ、ブラジル、日本、韓国におけるパートナープログラムのメンバーの一部が対象となる。
ボーナスプログラムはかつて、Instagramリールにおける主要な収益化手段の一つだったが、親会社のメタ・プラットフォームズは「より効率的な収益化製品を導入」したため、ボーナスプログラムを段階的に廃止した。ショート動画向けのボーナス制度が下火になっている中、YouTubeがボーナスプログラムの試験運用を行うことを決めたのは興味深い。
(文:坂本 泉)
榎本編集長「ショート動画の悩みは、再生されても稼ぎが薄いことだ。YouTubeは2023年からショートにも広告収益の分配を導入したが、数秒の動画に挟める広告は限られ、長尺動画に比べ再生あたりの単価は低い。熱心に毎日投稿しても食べていきにくい構造を、今回の「ショート・ボーナスプログラム」は補いにいく。一定の視聴時間を超えた「エンゲージメントビュー」に応じて毎月の追加報酬を払う仕組みで、量産より「観られる」ショートを継続して出すクリエイターに報いる設計だ。注目したいのは、招待制の初期対象6カ国に米英独、ブラジル、韓国と並んで日本が入ったこと。ショート発のクリエイターが育つ市場として期待されている証といえる。TikTokとの人材獲得競争が続くなか、縦型動画で生計を立てる道が日本でも一段太くなるか、試験の行方を見守りたい。」














