アマゾン・ドット・コムは9月10日、Prime Videoの番組や映画の視聴中に、簡単にショッピングができるようになったと発表した。

既存のX-Ray機能(俳優のプロフィール、登場人物の名前、サウンドトラックなどをリアルタイム表示)との連携により実現したもので、Fire TVのリモコンでX-Rayを起動すると、新設された「ショップ」タブから、視聴中のコンテンツに関連する商品を確認できる。Amazonショッピングアプリを開くと、現在再生中のコンテンツを認識し、その瞬間に合わせて同期されたフィードに遷移し、購入手続きを進められる。

併せて、画像検索機能「Amazonレンズ」を活用して、画面に映っている商品に一致する(または似た)Amazonの商品を検索する「シーンから商品を探す(Shop the Scene)」の機能も導入される。

これら機能は、当初は米国でのみ提供される。YouTubeやDisney+、Peacock、Rokuなどの競合他社もショッピング体験を統合している。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「Prime Videoで、視聴中の作品に関連する商品をその場で買える機能が始まった。俳優や楽曲の情報を表示する既存のX-Ray機能に「ショップ」タブが加わり、画像検索のAmazonレンズで画面に映る商品と似た品も探せる。まずは米国からの提供だ。ドラマを観ていて、主人公の服や部屋の家具が気になる。あの感覚は万国共通で、これまでは俳優名で検索し、ファンサイトを漁る回り道が要った。その距離が、リモコン一つに縮まる。アマゾンの強みは、動画と物販と決済を一社で握る垂直統合にあり、この機能はその完成形の一つと言える。日本への示唆は二つある。一つは、いずれ国内展開された時、ドラマやアニメの「劇中商品」がそのまま売り場になる未来だ。もう一つは、日本の作品が海外で配信される際、劇中の日本製品が越境ECの入口になりうること。作品の世界観と広告の境界という古典的な議論も再燃しそうだが、コンテンツと商業の融合は、また一段深まった。」