経済産業省は、2033年までに日本発コンテンツの海外売上高を20兆円に拡大する政府目標の実現に向け、「エンタメ・クリエイティブ産業戦略2026」を取りまとめた。2025年度に開催した「エンタメ・クリエイティブ産業政策研究会」では、90者以上の各界トップ層、100者以上のスタートアップやクリエイター等と議論を重ねた。本戦略は、2026年7月に日本成長戦略本部で決定された戦略17分野の「官民投資ロードマップ」のうち、コンテンツ分野を推進するための柱となる戦略。
エンタメ・コンテンツ分野では、IP360度展開(IPをマンガからアニメ、ゲーム、実写、音楽、グッズまで多角的に展開して利益を最大化する仕組み)で利益を最大化し、クリエイターへの還元を図る。「市場の失敗」として、(1)高い不確実性や外部経済による作品製作への過小投資(映像分野では、年間6千億円を財政支援する米国の1割程度の作品規模)、(2)ネットワーク効果に伴う海外巨大プラットフォーム依存による海外売上の低い回収率(映像・出版分野では1割から2割程度)、(3)権利侵害に伴う年間10兆円の海賊版被害の3点を挙げ、「IP価値最大化と対価還元」を促す5大構造改革(クリエイターの育成・確保、融資活用による資金確保、AI活用・権利保護の両立、成果に応じた適正な報酬獲得、戦略的なIP活用)に取り組み、「売上3倍・投資3倍」を促す。
クリエイティブ分野(アート、デザイン、ファッション、伝統的工芸品、「みる」スポーツ)では、デフレ経済からインフレ経済への転換やインバウンド需要の拡大を好機と捉え、海外富裕層をターゲットに、価格競争を前提としたプライステイカーから高い付加価値に基づき価格設定を行う「一桁上のプライスメイカー」への変革を促す。
経済産業省は今後、本戦略に基づき関係省庁や産業界等と連携しながら政策の立案・実施を進め、不断に政策の効果検証を継続し改善に反映する「学び続ける政府」を目指すとしている。














