帝国データバンクは、信用調査報告書ファイル「CCR」(200万社収録)ほか外部情報をもとに、アニメ制作会社を対象とした業界調査を行った。同様の調査は2025年8月に続き11回目となる。調査対象となる国内のアニメ制作会社は2026年7月時点で304社。
2025年(1〜12月期決算)におけるアニメ制作業界の市場規模(事業者売上高ベース)は、前年の3698億7400万円を9.9%上回る4065億8600万円となり、前年の伸び率(4.9%)を上回って初めて4,000億円を超え、過去最高を更新した。テレビ放送市場から、Netflixをはじめとした動画配信プラットフォーム向けの需要が旺盛で、制作本数が多い1年だった。

制作会社1社当たりの平均売上高は13億3700万円で、2021年以降5年連続で増加し、集計可能な2000年以降で最高を更新した。業績動向では「増収」が39.7%で2021年以来4年ぶりに4割を下回った一方、「前年並み」は39.7%で過去10年で最高となった。損益面では「増益」が45.7%を占め、4年連続で4割以上の制作会社が増益となった。
制作態様別では、「元請・グロス請」の2025年平均売上高は27億9500万円で前年を上回り5年連続の増加、過去最高を更新した。「IP(二次利用権)の有無」と制作原価のコントロール力によって損益が二極化する構造が定着している。

一方、下請の「専門スタジオ」の平均売上高は4億9900万円で5年連続で前年を上回り、2年連続で4億円台を維持した。業績動向では、「増収」は32.3%、「減収」は22.2%となり、「前年並み」(45.5%)が4割以上を占め最も多かった。損益面では「増益」が42.9%を占め、過去10年間では2018年(46.3%)に次ぐ高さとなった前年(44.4%)から低下した。「赤字」は41.3%を占め、前年(37.0%)から上昇した。

2026年については、メガヒット劇場版アニメの反動による減収が大手を中心に顕在化しているほか、配信プラットフォームからの投資フェーズも一服傾向にあり、アニメーター不足による制作現場のキャパシティ限界も重なることで、2021年以来5年ぶりに前年を下回る可能性があるとしている。
海外企業との取引が判明した企業の割合は41.8%で前年から3.4ポイント低下し、取引先は米国が21.2%で最多、次いで中国13.2%、韓国10.1%となった。

また、個人アニメーターへの外注が判明した企業の割合は70.4%で前年の74.0%から低下し、アニメーターの正社員化など内製化の動きが進んでいる。














