2023年にラストツアー「Farewell Yellow Brick Road」を終えたエルトン・ジョンが、2027年にラスベガスで開業予定のハードロック・ホテルでホログラムによるレジデンシー公演を行うようだ。契約額は数百万ポンド規模とされる。情報筋の話を元に、英大衆紙サンが報じた。

キキ・ディーとデュア・リパもホログラムで、このレジデンシー公演に参加。今秋、パインウッド・スタジオで共演パフォーマンスの収録を行う予定だ。

情報筋は「ロンドンで行われた『ABBA Voyage』のショーと似ているが、技術が飛躍的に進歩したため、はるかに高度なものになる予定。従来のレジデンシー公演とは一線を画すもので、完全没入型の体験とされている」と話している。

先には同じくツアーから引退したKISSも、2028年にラスベガスでアバターによる公演を発表。ジョンは2018年当時、ホログラムによる公演に反対の姿勢を示していたが、これと矛盾する格好だ。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「ツアーから引退したエルトン・ジョンが、自らのホログラムでラスベガス公演を行うと報じられた。興味深いのは、故人ではなく、存命の巨匠が自身の分身を舞台に立たせようとしている点だ。

かつてABBAが、若き日の姿を再現したデジタル公演で世界的な成功を収めた。その手法が、いまや生きている大物にも広がりつつある。年齢や体力の衰えで長いツアーが難しくなっても、アバターなら毎晩、最盛期のパフォーマンスを届けられる。アーティスト本人が舞台に立ち続けなくても、その音楽と姿を収益に変えられるわけだ。

ツアーから退いたKISSも、同様の公演を控えているという。レジェンドたちにとって、アバター公演は「引退後も稼ぎ続ける」新たな選択肢になりつつある。もっとも、この報道はまだ関係者の証言段階だ。生身の演奏にこだわってきた大物たちが、どこまでこの流れに乗るのか、注目される。」