カナダのBehaviour Interactive Inc.が開発・販売する非対称対戦型マルチプレイヤーホラーゲーム『Dead by Daylight』(以下、DbD)は2026年6月17日(水)、新チャプター「Dead by Daylight: Jason」を配信することを発表した。先立ち、Steam版では2026年5月27日(水)午前0時よりパブリックテストビルド(PTB)が開始される。
総プレイヤー数が7,000万人を突破し、1日あたりの最高同時プレイ数が200万人に達する『DbD』に登場するのは、ホラー映画界のアイコン「ジェイソン・ボーヒーズ」だ。Jason Universeを展開するHorror, Inc.との正式ライセンス契約によるコラボレーションで、同作のリリース以来コミュニティから最も強く求め続けられてきたキャラクターの参戦がついに実現した。
「ホラーのプラットフォーム」化が生むクロスセル構造
まず、ジェイソンの参戦がリリースから10年という節目になった背景には複雑な法的事情があった。しかし、結果としてこの「待たせる構造」は、ユーザーの熱量を維持する希少性のマーケティングとして機能し、発表自体のイベント価値を最大化させた。
次に、『DbD』は数々の著名なIPを世界観に統合することで、単なるゲームから「ホラーIPのショーケースプラットフォーム」へと変貌を遂げている。7,000万人を超えるユーザーベースはIPホルダーにとって魅力的な配信チャンネルであり、個別IPのファンをエコシステムへ誘引してクロスセルを促進する構造は、映画界のシネマティック・ユニバースの手法に類似している。
また、本番リリースに先駆けて実施されるパブリックテストビルド(PTB)は、コミュニティを共同開発者として巻き込む「顧客参加型開発」の本質を表している。プレイヤーに当事者意識を植え付けつつ、品質保証コストを外部化し、SNSでの拡散をマーケティングに利用する先進的なエンゲージメント事例といえる。
『DbD』においてジェイソンのようなビッグIPの投入は、既存ユーザーの再起動と新規顧客の獲得を同時に実現する。日本市場においても、アニメや映画IPとの相互乗り入れは活性化の王道であり、次なる大型コラボレーションを見据える眼を持つことが、今後のエンタメビジネスにおける成功の源泉となる。














