1億5,000万人のユーザーを抱えるメタバースサービス「Roblox(ロブロックス)」で最も収益の高いIPゲーム『スポンジ・ボブ・タワーディフェンス』のバージョン2.0がリリースされた。

同タイトルはビキニタウンを舞台に、スポンジ・ボブのキャラクターたちを集めてタワーとして配置し、次々と押し寄せる敵の波を撃退。アップグレードを獲得したり、スキンをアンロックしたりしながら、毎週金曜日に更新されるコンテンツを進めていく。

2024年12月、米子ども向けTVチャンネル「ニコロデオン」およびパラマウント・スカイダンスとのコラボレーションによる公式ライセンス作品としてリリースされた同作は、累計6億3,300万人超がプレイ。2025年のRobloxイノベーションアワードで「ベスト・オブ・IP」を受賞した。月間アクティブユーザー数(MAU)は960万人以上を記録し、2月14日には同時接続ユーザー数が19万1,984人に達した。

開発元であるワンダー・ワークスのザック・レターCEOは成功の一因として、米エンターテインメント業界誌バラエティー(Variety)に「単に素晴らしいゲームを作るだけではなく、すぐにYouTube、Discord、TikTokチャンネルを開設し、コンテンツの先行公開や予告を行うことで、初日から話題とコミュニティーを形成したこと」だとコメント。当初から充実したスタークリエイター向けコンテンツプログラムを確立し、クリエイターが売り上げの一部を受け取れる仕組みを作ることで、相互に成功を促進し合うエコシステムを構築できたとしている。

(文:坂本 泉)

榎本編集長「累計6億3,300万人がプレイし、MAU960万人——スポンジ・ボブのIPがRoblox上で圧倒的な存在感を示している。注目すべきはゲームの完成度だけでなく、「初日からYouTube・Discord・TikTokチャンネルを開設し、コミュニティを形成した」という戦略だ。

クリエイターが売上の一部を得られる仕組みも設計に組み込み、「コンテンツを拡散してくれる人を経済的に巻き込む」エコシステムを最初から構築した。毎週金曜日に更新されるコンテンツ設計はテレビの「週次放送」の論理をゲームに移植したもので、定期的に「次が気になる」状態を作ることでMAUを維持する。

パラマウント・スカイダンスとニコロデオンがRobloxを選んだことも示唆的だ。映画でも配信でもなく、月間3億8,000万ユーザーを抱えるメタバースで新世代のファンを獲得する——「子供たちが最も時間を過ごす場所にIPを置く」という戦略だ。

IPが「見るもの」「遊ぶもの」「語るもの」として同時に機能する時代の、成功事例がここにある。」